見出し画像

異動希望調査書提出

毎年この時期になると、来年の異動調査について記入しなければならない。
私は、今この職場に転勤して2年目。
粘れば、あと1年はこの職場にいることはできる。

さて次どうしよう。
今、長距離通勤で自宅から60キロ以上の離れた職場に通勤している。
片道2時間かかる。
往復4時間である。
人生の無駄でしかない。

来年度どう書いていいかわからなかったので、後輩の人事担当者にちょっと雑談がてら聞いてみた。


「得子さんは、通勤なんかするからですよ。」


どういうことかと言うと
県内であっても、住居を異にすれば、単身赴任とみなされ、次は自分の好きなところに行ける、もしくは自分の自宅周辺の職場に行ける。
住居を変えなかったのが悪い。
と言われました。
そんなの全然知らないし。

「そういう作戦、どうやったら手に入るわけ?」

「人事の人と仲良くなるしかないですね。」

「じゃ、今回どう書けばいいの?」

思いっきりわがまま書いておけばいいんですよ。

ええ?
ちょっと驚いてしまった。
どういうことかというと、人事は個々の事情なんて知らない。
とにかく異動希望調査書がすべて。
ここに自分の事情を書くしかない。
もしくは、先ほど言ったように人事と仲良くなるか(笑)

私は今まで、遠慮していた。
働かせていただいている、と思っていたから。
でも主張していいんだ。

それにしても、女性の働き方は難しい

私の世代は、出世する女性は、独身か、結婚してお子さんがいても実家が協力にバックアップしてくれる人だけだった。
要は、家庭に主婦がもう一人いないと無理ってこと。
でも今は、政府が働いてください、と言ってくれ、制度を整えてくれつつある。
だったら、私が人事担当者なら、女性ひとりひとりと面接して、キャリアプランを一緒に考える。
私のような、定年まで数えたほうが早い人には
「今まで、女性のキャリアについて、無方策だったことを組織としてお詫びします。つきましては、定年までのキャリアを考えてみませんか。」
と言うだろう。
だって、私がなぜ不安なのかといえば、定年まで、どう青写真を描けばいいのかさっぱりわからないから。
ロールモデルもほとんどいなかったし。
もし、定まれば覚悟ができる。

ハーバードビジネスレビュー4月号は、資生堂の元副社長岩田さんの記事もある。私よりもっともっと大変な時代に働いてこられた方の言葉は重く、そして制度に甘えてはいけないと背筋が伸びる。
性別関係なく個人として、働くことに真摯に向き合い、能力を発揮できる社会が目前であることは確か。がんばれ後輩。
そして私もがんばるよ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?