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自費のリハビリ

待ちに待った,11月9日月曜日17:30より1時間、みっちり濃いリハビリを受けました。触られたことのない部位をグイグイ攻められて、体が軽くなりました。その割に後で体に変な痛みもなくて期待通りでした。
私の病気はALSです。日本語にすると、筋萎縮性側索硬化症という長い漢字ばかりの病名です。
ALSは全身の筋肉が動かなくなる進行性の難病です。進行の仕方も個人差があり、いつどこから動かなくなるかは誰にもわかりません。人工呼吸器を付けないと呼吸する筋肉が動かなくなり、2~5年で死を迎えると言われています。しかも、意識や感覚は正常なので、進行を目の当たりにして精神的にきつい病気です。家族に介護の負担を掛けたくないなどの理由で、7割の人が呼吸器を付けずに死を選ぶと言われています。
私は口から症状が出た球麻痺(きゅうまひ)と言われるタイプです。発症から1ヶ月で『さ行』の発音がしにくくなって、片方の鼻を抑えないと息が漏れてしまい話しにくかったことを思い出します。ALSの告知前にほとんどの言葉が聞き取れなくなっていました。
それでも、私は生きることに決めました。呼吸器を3年前に付けました。気管切開をした訳です。それと同時に、誤嚥防止の気道と食道を分離する手術も受けました。ALSは誤嚥性肺炎で亡くなる方が多いのです。
進行が進んで今では左脚が動く程度です。手は使い物にならないので、パソコン操作は視線の動きで文字を拾います。体を自分で動かせないので放っておくと、関節が硬くなり痛みを伴うのと、全身に悪影響が出ます。例えば嚥下が悪くなります。
そこでリハビリが重要になります。今までのリハビリは、健康保険を使って利用してきましたが、今回は健康保険は使わないので100%自己負担です。自費というのは自己負担が100%の事を言います。矯正歯科も保険が利かないですよね。それと同じです。
初めて受けた自費のリハビリは私にあっていました。容赦ないところも。担当者のスキルも高くて、今までのリハビリとの差がありすぎて唖然としました。1時間が税込1万で、保険の点数からしても妥当なところです。保険では9000円らしく、普通は3割が自己負担なので、9000円×.30%=2700円になります。自費では9000円×100%×1.1 ≅9900円(税込)です。比べると高いです。ALSは国の指定難病なので、気管切開をすると毎月の自己負担額は千円です。
私は病気になってから3~4年間同じマッサージの方に月水金と来てもらっていますが、水曜日のマッサージの時に私の手をマッサージしてもらっていたら、突然マッサージの方が「細かいところまでしてもらったんですね」と、言われて確かに手もしてもらったと思い返して、なぜわかったのか聞いてみたくなりました。でも私は気管切開をしているために声を出せないので諦めました。
来年からHALが使えるようになるとリハビリは充実します。ケチケチ生活が始まりますが。

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