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フランス🇫🇷家庭の日曜日便り:カーヴのある暮らし

カーヴ…というと温度調整されたワイン貯蔵庫かと紛らわしいけれど、フランスでは、一般的に、アパルトマンの建物地下の物置スペースを指す。地上階の鍵のかかる扉を開けて階段を降りると共有スペースの通路があって、各戸別に区画され所有権がある小部屋状になっている。扉にはもちろん鍵もかかるけれど、それでも空き巣被害はあるし、シェルターのように密閉型でもない。

中の設えも、使い方も、人それぞれ。自転車を毎日出し入れしている人もいるし、引っ越して来た時に当面の不用品を運び込んだまま、一度もも扉を開けてないという人も。

一般的には、休暇のためにスーツケースやクリスマスの飾り付け用品を出し入れする家庭が少なくないので、同じ週末に出くわして、ちょっと近況報告しあったりして楽しい。


ネズミを見たという話が出たのがクリスマスの時期で、管理会社が共有の通路部分に駆除作業をしたのに効果なし。

少し大掛かりにすることになって、月曜日の午前中、各家庭、カーヴ扉の鍵を開けておくように言われた。

もちろん、ここはフランスなので、その隙に泥棒が入らないとも限らない。日曜日にゴルフセットや貴重品を運び出すことにした。(空き巣が入った場合の盗難保険は、カーヴとバルコニーはカバーされない)

それに、薬を撒くということなら、口に入るものは置いておくのも危ない気がして、ワインや飲料を部屋に持って上がって来たので、いい機会だから、銘柄の確認。

といっても、すごくいい品は、繰り返されたロックダウン中に次々開けて(保管状態が良くなくて見事にお酢になってたものもあった)しまったので、どうということのないものばかり。

つまり、ヴィンテージとして長く保存したからといって味にコクやまろやかさが出るような銘柄ではなくて、とっとと飲んでしまった方が良いタイプばかり。

ところが、ブルゴーニュのちょっとした白が出てきた。

でも、予想通り(こんなのは当たってほしくないけど)、なんだか風味はないし酸味が強い…なのに諦めきれない夫は、料理に使えるんじゃないかなと捨てるのを渋るので、心優しい彼の妻はサングリア仕込み中。

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