おう出産一時金上げといたからよ！おっお頭〜ありがとうございます！

「おう来年の出産一時金上げといたからよ」

お頭は自信満々に言った。

「お〜ついにですね！ありがとうございます！嬉しいす！んでどんくらい上がるんすか？」

「おめ〜いきなり金額を聞くんじゃねーよ、俺も金集めんのに苦労したんだよ〜ま〜とにかくこれで一安心だろうよ、お前も苦労してるからな〜礼はいらね〜からよ」

「お頭！いや〜すみません！病院代払って少し蓄えにもなりゃ〜いくらだって嬉しいです。これで子供産むのに不安もへりますからね〜、いや〜助かる人が何人いるか、お頭！ありがとうございます！んでどのくらい…」

「あ！なんだおめぇは！しつけいヤロウだね！上げたって言ったら上げたんだよ！そんなに疑いたけりゃその目で見てこい！」

「いやいやお頭！すみません、ちょっと貧乏人が失礼な事聞いちゃいやした…いやすみません、そりゃ〜も〜信じてますんで疑っちゃいませんよ〜どんな神様よりも村神様よりお頭様だ、ただねちょっと金額を聞いておかないとうちのやつも色々算段がつかないってしつこくてね…いや〜ホントすんません」

子連れ狼80キロは普段から人聞きのわりぃ奴なのでお頭にしつこく聞いた。

「50万円程度だよ」

お頭はそっぽを向いて答えた。

「ん？いやいや、あはは」
「50万？えーと円です？円安だからドルで来ちゃうとか」

「バカやろう！何がドルだよ！来ちゃうってなんだよ！勿論円で来ちゃうよ」

「えん？てあの円ですか？」

「あのえんもこの縁もねーよ円は円！我らが日本円よ！！」

「日本円！え〜ん！そんな〜たった8万上がっただけじゃ無いっすか、あんまりっすよ〜だぅってうちの坊主は国立病院で65万かかったんすよ！」

「そうかそりゃ気の毒だけどよ、これでもかき集めてきてやったんだよ、仕方ないだろ！文句言うな！」

「…..もしかして50万円程度の程の中にもう50万隠れてるんじゃないすか！？あーそーなんだーなんだ〜びっくりさせちゃって〜もったいぶって〜も〜お頭も人がわりぃな〜100万ならそー言ってくれりゃいい」

「いや程度はどうなるか分かんないから見通しが付かなくての程だよ、もしかしたらあるかも分かんないね、つかポイントかもよ、お前もなそんなにしつこく文句言うなら緑のおばさんのとこでも何処でも行ってこい勝手にしろ！」

お頭は背中を向けて言った。

子連れ狼80キロはそれ以上何も言わなかった。
うちに帰りだいごろうを抱き上げてため息をついた。

「お頭のバカやろー！いや、50万円程度のバカヤロウー！そもそも期待してなかったけど期待して損した、何が程度だよ！この期に及んで曖昧にしやがってちくしょー！」

5時のメロディーに叫んだらカラスがハモって鳴いていた。

いや〜以前も書きましたが
10万円のクーポンもあるのかな？またクーポンとかポイントとかよく分からんな
少子化か〜平均年齢も爆上げだな
「出産一時金ていつから？いくら？あがんの」