ピカピカの1年生「ジャンケン どうぞ」

 「私が先よ!」「僕の方が先だった!」
 できた順に持ってきましょうというと、こんなことがよく起こります。

 こんなときは「『おさきにどうぞ』と言える優しい子はいるかな?」と、問いかけます。子どもは認めてもらいたくて、大抵どちらかが「おさきにどうぞ」と言えます。譲ってもらった子には「ありがとう」と言ってから並ぶことを伝えて、できたら二人とも褒めましょう。

 それでも、譲れないときはどうしますか?
一般的にはジャンケンで決めるので、ここでもそうしましょう。ただし、勝った方が先に並ぶのではありません。勝ったら、どうするかを決めていいというルールにします。

 すると、面白いことにジャンケンで勝ったのに「おさきにどうぞ」という子が多いのです。勝ったことで気持ちが落ち着き、相手に譲ることでさらに優しい子としても認めて欲しいと欲が出るようです。

 上手に譲り合いができたらまわりに広げます。「とてもいいことだから、みんなに見せてくれる?」と二人にやってもらいます。二人は教師だけでなくクラスのみんなにも認めてもらえて大満足。

 みんなはどうすればよいのか、具体的に見て知ることができます。
 次からは、あちらこちらで「おさきにどうぞ」「ありがとう」の光景が見られるようになります。

 毎日のようにやっていると、2年生になる頃には「おさきにどうぞ」「ありがとう」が当たり前になります。

 4月から始めるとより効果的ですが、今からでも、何年生からでもできます。並ぶたびにトラブルになるのなら、是非やってみてください。
 子ども同士のトラブルを減らせるだけでなく、大人になるまでに身につけて欲しいことなので是非取り入れてみてくださいね。


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