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「楽しかった」以上の語彙が欲しくなる。文学フリマ東京38体験記

 こんにちは、甘衣君彩(あまいきみどり)です。
 5月19日の文学フリマ東京38に一般で参戦してきました。日帰りで。山口から。日帰りで。
 今回も軽くではありますが感想を述べていきます。Xでも既にその傾向はありましたが、いっそう自分の話が中心になってしまうと思います。ごめんなさい。


 私が日帰りで参戦することを決めたのは、フォロワーさん達が小説を出されるという告知を改めて読み返したときでした。既に東京にいく予定があるため、さすがに今年は断念しようと前日に決意したばかりでした。でも、行きたいという感情が抑えきれなかったので、家族に相談して参戦を決めました。それからものの一時間で飛行機と文学フリマのチケットを取りました。家族からは「行きたいって顔に出てるよ」と笑われてしまいました。私には思い切ったら突っ走ってしまう癖があります。今回もその選択が正しかったのか、後悔する瞬間が来てしまうかもしれないと思っていましたが……

 ……そんなことはありませんでしたね!!

 10時には会場に辿り着き、早すぎたのでもつ鍋を食べ、10時半には待機列に並びました。心臓バクバクで手汗でスマホが滑るので、Xでポストしつつそのときを待ちました。フォローさせて頂いている出店者の皆様は今この瞬間にも前を通っているのかもしれないとぼんやり考えておりました。
 12時に扉が開きました。靴が脱げないように気を使いつつ、リストバンドとpixivが配布していた鞄を受け取り、会場に足を踏み入れ……あっ、まちがえた! 最初は第二展示場から回ろうと思っていたのに、第一展示場に来てしまっていたのです! いやいや落ち着け、甘衣君彩。先に第一展示場から回ろうじゃないか。いやでも、やっぱり気になっている本が売り切れたらどうしよう! 急いで第一展示場を飛び出して第二展示場に向かいました。そんな感じで、私にとっての文学フリマは幕を開けました。

 さて、ひとつひとつの思い出は文章では表現しきれないのでダイジェストでお送りします。
 少しでも遅くなったら売り切れるんじゃないかと思っていた本をいちばんに買えたり。大好きなシリーズの二冊目が買えて泣きそうになったり。ずっと憧れていた方々にお会いできて感極まってほとんど何も言えなかったり。貰ったフリーペーパーの内容が良すぎてブースまで引き返したり。一般参加のフォローさせて頂いている方にも会うことができて感動がぶり返して声が高くなっちゃったり。事前に買おうと決めていた本がどれだったか忘れて焦ったり。某編集部の画像体験で叫んだ言葉が「本物のエイだー!!!!」だったり。しました。ダイジェストってなんだっけ?
 楽しそうって思った方、正解です。楽しかったです。緊張も凄かったですが、それより何より、好きな本を買えることと実際に文学をされている方に会えることが嬉しくて堪りませんでした。来れてよかったと思わない瞬間は訪れませんでした。語彙力が足りておらず、いかに楽しかったかを伝えきれていないかもしれませんが、とにかく楽しかったことだけは分かってください。楽しかったんです、ほんとに。

 五時間ほど歩き続けて、いっぱい色んなブースを見ました。前回は気づかなかった、自分の知らない世界のことを知りました。
「私も本を創りたい! 出店したい!」
 そう思ってしまうのは本と笑顔がどこまでもある空間にいてしまっては当然のことでした。でも夢を見るだけじゃ叶わないだろうな、ここにいる人たちは私よりもずっとずっと凄い人で、色々なことと両立しながらすごく頑張っている人達で、心の中に素晴らしい世界を持っている方々だから。そんなふうにしみじみ考えながら最後の一時間歩き続けていました。
 しかし、最後の最後、17時、会場が拍手に包まれたとき、私は叶えたい夢の端を掴み取った気がしました。
 なりたい自分は、ここで本を並べている自分なのか。もしくは、もっと別の場所で自分の本を手に取っている自分なのか。本当に叶えたい願いを具体的にどこでどう叶えるのか、もっと真剣に考えなければならないと思いました。今回の文学フリマで学び取ったことでいちばん重大なことだと思います。

 さて、落とし所が必要ですね。帰りの飛行機と親に迎えに来てもらった車で、なんと某SFコンテストの原稿を書き終えてしまいました!!!!
 文学フリマの感動が混ざってしまって大作になってしまった気もしなくはないですが、公開したらぜひ読んでみてください。

 改めまして、今回関わってくださった皆様、本当にありがとうございました!!

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