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「貧乏ゆすりと言わないで 」9.まるでウルトラマン

                
今朝も四時に目覚めてしまった。
パーキンソン病になってから
かなり早起きになった。

南部鉄瓶で沸かした白湯を飲みながら
前夜録画しておいたドラマを見るのが楽しみだ。
表情筋を鍛えるリハビリをしたり、
ストレッチをしたり、
そうこうしていると薬が効いてきて
動けるようになる。

旦那のかっちゃんは
そんな喜美のことを              
「ウルトラマンみたいだね~。」      
と言う。

ウルトラマンは戦える時間に限りがあって
エネルギーが切れそうになると
カラータイマーが点滅して教えてくれる。

まさに、喜美もそうだった。
薬が切れそうになると
足がザワザワしてきて合図をしてくれる
時間や食べたものでは測れない
薬を飲むタイミングを
そうやって知ることができる。
なんだか便利で厄介な病気なので笑ってしまう。

笑ってしまうと言えば、
かっちゃんが喜美と一緒に歩く時は
喜美の歩幅に合わせて
まるで兵隊さんが行進するように、
足を高く上げながら歩いてくれる。

そんな楽しく明るく
病気のことを笑いにしてくれる
かっちゃんがそばにいることは
ストレスがたまらずありがたい。

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