逆上がりができるようになる(鉄棒)

そもそも、足を蹴り上げることができませんでした。

蹴り上げることができないと話になりません。

「地面をけるんだ」と叫んでも、小さい子になればなるほど、無駄です。

準備:鉄棒の高さを低くします。おへそくらいです。高いと、体を持ち上げる力が大きくなり、難易度が上がります。

手だて1:鉄棒にビニールヒモを結び付けて、背中側を通して、再度鉄棒に結び付けます。タオルでもよいです。子どもに「これ、安心ベルトと言うんだよ。これがあれば、鉄棒から落ちることがないし、練習をがんばると、逆上がりができるようになるんだよ」と言い、落ちるかもしれないという不安を取り払うとともに、これでできるんだという見通しをもたせます。腕の筋力や腹筋に頼らずとも、足を少し蹴り上げることができれば、体が回ります。はじめは、手を背中側に添えて、回します。足は、じゃんけんのちょきです。軸足(左)は、鉄棒より前になるようにします。足の位置が伝わらなければ、足のマークをつけるのもよいです。そして、回れたら認めていると、自分でやりだします。自分の力だけで回ることができたら、さらに認めてあげます。すると子どもは楽しくて何度も何度も鉄棒を回り、逆上がりを楽しみます。安心ベルトにより、逆上がりの回るイメージをつかませます。自信がもててきたと思ったら、子どもの心をくすぐるために、ヒモの長さを少し長くします。いっきに長くすると、難易度も急激にあがるため、少しずつです。回れることに自信をもたせ、少しヒモを長くして「回れるかな。難しんだよな」と子どもの心をくすぐります。これを繰り返します。長くなると、簡単には回れません。挫折しそうになります。そうしたら次へ進みます。

手だて2:鉄棒の前に坂道をつけます。室内で鉄棒や滑り台があれば、鉄棒の前に滑り台を置きます。滑り台が動かないように固定してください。裸足で滑り台を駆け上がり、足を蹴り上げます。足を蹴り上げるイメージをもたせます。子どもが滑り台があれば回れると思ったら、安心ベルトを外すことを提案します。なくても回れると思ったらしめたものです。あとは、手だて1と同じです。滑り台を少しずつ遠ざけます。あるいは、斜度を緩めていきます。自信がもててきたと思ったら、子どもの心をくすぐるために、滑り台を遠ざける。これを繰り返します。途中で挫折しそうになったら、改めて滑り台を近づけたり、安心ベルトを付けてもよいです。大切なのは、子どもが鉄棒を楽しいと思い自信をつけることです。そして、自信がついたら、少し難易度をあげることを提案し、心を揺さぶることです。子どもは、足を蹴り上げ、体を鉄棒に乗せられるようになります。

一人でも多くの子どもが、鉄棒で逆上がりができるようになることを願っています。

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