中国短期留学⑤北京の食の思い出
短期留学時代、いろいろな中国料理を食べました。物価も安く、美味しい食事ができることは、留学生活や旅行をより豊かにしてくれると思います。
そこで、今回は北京で食べた思い出深い食べ物や料理について書いていきます。
①北京ダック
北京と言えば、北京ダックを誰もが想像するでしょう。私もその一人でした。
北京大学に留学していたので、教授たちもよく北京ダックのお店に連れて行ってくれました。
ジューシーな鶏肉をネギや薬味と一緒に野菜の葉っぱに巻いて食べる。肉の脂身と新鮮な葉っぱが口の中に溶け合ってとてもおいしかったことを覚えています。
お皿の形もこだわっていて、アヒルの形をしていました。
アヒルの胴体の部分に肉が盛り付けられていて、アヒルに首が内側を向いており、ちょうど自分の肉を見つめているというシュールな構造です。
行ったお店で覚えているのは、「全聚徳」。「北京ダックと言えば、ここだよ」と言われて連れて行ってもらいました。最近知ったのですが、このお店は北京ダックの老舗のようです。
建物も立派で、お店の前でみんなで写真を撮りました。今ではいい思い出です。
②お粥
北京には、お粥専門店がありました。お粥の種類も様々。さつまいものお粥が美味しかったことを覚えています。
お粥というと、日本では体調が悪い時に食べるイメージですが、中国では健康な人でも普通に食べるようです。
お粥専門店は、お店の中でも食べられましたが、露店もありました。露店は、パラソル付きの素敵なベランダではなく、道路に面したところにテーブルが置いてあるだけです。
中国には、結構そういうところがあって、大勢のお客さんが普通に利用していました(私は利用しませんでした)。
特に、忙しい朝の時間帯にそういうところでさっと食べて行く人が多いようです。
お粥もそういう時にみんなよく利用するのだそうです。
③小吃街の虫料理
小吃街という場所で、虫が食べられるという話を聞いて、見に行ってみることにしました。
そこでは、サソリやヒトデ、タツノオトシゴ、ムカデなどが串刺しになって店頭で3元(当時の日本円では約36円)で売られていました。
もちろん、これは観光客向けで、普段から中国人が食べているものではありません。
珍しいので、友達とどれか一つ食べてみようという話になりました。しかし、どれも人間の手のひらくらいの大きさがあり、結構グロテスクです。
サソリは、黒光りした手のひらサイズもありましたが、3センチ程度のものが6匹連なって串刺しになっているものもありました。
しかも、この6連結のやつは全部生きています。足がうにょうにょ動いていました。
友達はこの6連結の生きているサソリを注文しました。すると、店頭のお兄さんが油の入った鍋にサソリ6連結の串を突っ込んで、天ぷらを揚げるようにサソリを油でじゅっとあげてくれました。
一瞬で、サソリのフライの出来上がり。私も一口だけいただきました。味は魚のフライと似ていました。不味くはなかったけど、食べるのになかなか勇気がいります。
ちなみに、毒は抜いてあったので、それで体調を崩すことはありませんでした。
私はタツノオトシゴを注文しましたが、こちらの方がまだ食べる時の抵抗感は少なかったです。ただし、印象が薄いので味までは覚えていません。
④屋台の料理は禁止
北京に限らず、中国ならどこでもそうらしいのですが、あちこちに屋台がありました。特に早朝は屋台の料理を食べて行く人をよく見かけました。
しかし、大学の教授たちからは「お腹を壊すから屋台のものは食べてはいけない」と言われました。一緒に行った留学生の中には、こっそり食べた人もいたようですが、お腹を壊す人と大丈夫だった人に割れていました。せっかくの留学生活を台無しにしたくなかったので、私は食べませんでした。夫にその話をすると、「今度一緒に中国に行くときは屋台料理を食べよう」と言われるのですが、やはり勇気が出ません。見た目はとても美味しそうですが。
ちなみに、屋台で料理を作っている人は、少数民族の方が多いようです。
⑤臭豆腐は本当に臭い
「臭豆腐」という豆腐を売っている屋台がありました。10メートルくらい離れているのに、強烈な腐ったような匂いがしました。臭すぎて、そに屋台には近寄れなかったほどです。
しかし、若者には非常に人気がある代物らしいのです。日本で言うと、納豆のようなものだとか(納豆は若者に人気ではないけど)
後に夫にその話をすると、「そんなに臭いはずがない!」と言ってきました。夫は湖南省出身ですが、どうやら臭豆腐は湖南省の名物だそうな。そして、臭くなくてとても美味しいのだ、とのこと。いつか夫の言う美味しい臭豆腐を食べてみたいものです。
以上が北京の食の思い出ですが、実は北京の郷土料理は北京ダックくらいのようです。
他の地域のものも現地で食べてみたいです。