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弾丸フェリー旅201907神戸うどん県あるいはジャンボフェリーへの愛

ジャンボフェリーが好きだ。

神戸とうどん(高松)を結ぶフェリーは4時間程度かけてゆっくりと進む。時間からみると効率的ではないが、愛すべき点が多すぎる。

恐ろしいことに往復4000円以下の圧倒的コストパフォーマンス。船内に漂う緩い空気。なぜかあるうどんカウンター。そして、到着前暴力的な音量で流れるあのテーマソング。

みんな乗ればいいと思う。

前回乗った時の模様をここに綴るので、脳内で旅してほしい。そしてみんな乗ればいいと思う。

ジャンボフェリー乗船編

[7月のある日 深夜24:30]  三宮駅前から、フェリーターミナル行きのバスに乗る。210円。その前に駅前のコンビニで乾杯用のビールなど仕入れておくと良い。

[24:40]  フェリーターミナルに到着。乗船名簿を記入し、往復のチケットを購入し、乗船。船に入ったら、自分の寝るスペースを確保。

✳︎船内にはいくつか、カーペット敷のごろ寝スペースがあり、女性専用の区画もある。程よい場所を確保すると良い。女性用のごろ寝部屋に、コンセントが少ないので、コンセント確保できたらラッキーくらいに思っておく。椅子スペースには、コンセントがたくさんあるので、適宜利用するとよい。

✳︎個人的イメージとして、高松における電源環境(カフェなどでのコンセント解放)は壊滅的なので、フェリーでの充電大事。調べ物したくなる1人旅において、スマホ、モバイルバッテリー含めてフェリー降りる前に充電満タンにするのが心安い旅の秘訣かと

[25:00]  神戸出港。出港後売店でブランケットを借りられるので借りておく。タオルケットや寝袋、果ては布団を持ち込んでいる常連らしき客を見たことがあるけど、流石に布団は持ち込むの難しいよね。車で乗船にしても布団だよ?

甲板のベンチに座ってビールを飲んだり、うどんコーナーで深夜のうどんを食べたり、のんびり過ごす。

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切符からして”神戸→うどん”表示になっているし、ジャンボフェリーの恐るべきうどん愛を感じる。上の写真は寝る前なのにカレー味の挽肉ののったうどんを食べる写真。真っ暗な海を眺めがらうどんを食べるのも、乙ではないか。

満足したら、ブランケットにくるまって就寝。こういう時熟睡できる太めの神経に感謝。少なくとも夜行バスよりは、手足を伸ばせる分寝るのに向いていると思う。

気がつくと朝になり、例のテーマソングが劇的な大音量で船内中に響き渡る。

♬風が恋を運ぶ 海を遠く渡り 2人を結ぶジャンボフェリー 「2人を結ぶジャンボフェリー」(歌:早見にな 作詞・作曲・編曲:森香)

この劇的な爽やかな歌詞で暴力的な音量の歌は、ジャンボフェリー乗船者の脳裏に染み付いていると思う。朝から、超フレッシュな遠距離恋愛の歌を強制的に聞かされるのだ。最高。みんな乗ればいい。

高松到着うどん編

朝5:00に高松到着。フェリーから降りると、連絡バスが待っていて、高松駅まで乗ることができる。

着いたらここは、うどん県だ。駅前で5時からうどん店が営業しているので、今日どうしようかと今更ながら考える。そう、どういうわけか早朝5時にオープンしているのだ。

とりあえず”うどん”を食べながら、“うどん”巡りバスに乗ろうと決め、乗車時間まで”うどん“を食べに行こうと思う。✳︎全て午前中の予定です

調べてみたら、早朝にやっている釜バターうどんなる危険なうどんがあるので、琴電に乗って食べに行く。うまい。危険。

まだうどんバスまで時間があったので、そういえば行ったことのない栗林公園まで散歩に行ったら、よき場所でした。ボランティアガイドのおじさんと小一時間ほど話し込んで、高松の歴史と庭師の仕事についてと高松市民のうどん食生活情報を仕入れる。

平日早朝の栗林公園は、人もまばらで、散歩好き植物好きにたまらないスポット。

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こんなにうどんを食べて、観光したのに朝5時から動いているため、まだ10:00になっていない。なんてこった。

高松駅前から、讃岐めぐりバスに乗車。バスガイドさんと人気のうどん店を巡る、一人旅に優しいバスだ。楽ちん。乗車料金はうどん代別で半日1000円。車がないと行きにくいところに連れてってくれる。楽ちん。平日に乗ったため、わたしと地元のおばさま合計2人の旅でした。なぜ空いていたのかわからない。便利。

その時は釜玉で有名な宮武うどんをはじめ、恐ろしいことに三店舗に連れて行ってくれた。バス乗車前にすでに二杯うどんを食べていたのに。恐ろしいことに三店舗全店で、うどんを食べた。恐ろしい。

うどんで腹が満ちている。

直島へのんびりフェリー旅編

[12:40] うどん限界に達しているので、散歩しようとまたフェリーに乗って直島に向かう。直島まで1時間弱の旅だ。いそいそとフェリー乗り場近くの土産物屋でビールを買う。

ぷしゅっ

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ベネッセハウスや地中美術館は、行ったことがあるので、行ったことのない”家プロジェクト”という展示に行こうとフェリー乗り場近くで自転車を借りる。

かつての住居をアートに改装した展示が、点在しているので、自転車でのんびり巡る。神社の展示がイザナギ体験感があって、一番好きだなと思う。その直後に、ビールを飲むのに最適な浜を見つけて、そわそわ。

大体ひとり旅の目的は、海を見ながら、ビールを飲むことなのだ。日常でない感じを味わいたいのだ。乾杯。

港近くのアートな銭湯”I♡湯”にも入り、すっかり人間がダメになっているので、高松に戻る夕方のフェリーに揺られながら、うとうと眠る最高の休日。

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高松に帰って夕ご飯編

以前仕事で香川に来たときに、骨付鳥を食べ損ねたのをいまだに根に持っていたので、骨付鳥を食べようと試みる。

高松市内の有名店は、”一鶴”と”蘭丸”で、どこも初心者向けの雛鳥か、通向けの親鳥が選べるらしい。

商店街の中で入りやすそうだった蘭丸に滑り込めたので、カツオのたたきを摘みながら、雛鳥と親鳥どちらにしようか暫し悩む。幸せな悩みだ。

隣で飲んでいた見知らぬおじさんに相談しつつ、結局雛鳥にする。ビールとジューシーでスパイシーな骨付鳥、ビール、鳥!こんなのが、うまくなかったら嘘だ。

幸せな気持ちで、歩いているうちに高松駅前に着く。お腹はいっぱい。フェリー乗船は、25:00。駅前の入りやすいちょっと飲むスポットが意外とない。高松は駅と繁華街が少し離れてたんだったなと、手近なプロントに入る。

駅前のミニストップで買ったまくわうりをカバンにしまう。(高松駅前のミニストップ、ちょっとした地元農作物を売ってるので、店が閉まった後のお土産探しにお勧め)コンビニで、まくわうりが売っている土地までやってきたのだと思う。

帰りのフェリー編

あとは、ゆっくり帰るだけだ。カバンに増えたうどん生麺(うどんバスの製麺所で気づいたら購入してた安くて美味)と、まくわうりと、ビール。ちょっと遠いところに買い物にでもきたような気持ちでフェリーに乗る。

神戸までのフェリーは、行きとは同じ船でないにも関わらず、(フリーエリアに置いてある漫画も違うものが置いてある)帰ってきたかのような安心感がある。行きと同じく借りたブランケットに包まる。

翌朝神戸港に着く頃には、ジャンボフェリーのテーマソングは、おしまいまで口ずさめるようになっている。

あなたの声感じる 届けてよジャンボフェリー♬ 

みんな、乗ればいいのに

今、勝手にリンクして気づいたけど、この超シンプルなURL最高じゃない? 

みんな、乗ればいいのに





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