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づー
2020年8月9日 20:18
やりたいことはいくらでもあったはずだ。起きて、食べて寝むって終わる。外にはスーパーへの買い出しに出たくらい。普段の休日と何にも変わらず、なんてことのない。ただ陽射しだけが日に日に強くなっていく事は、身体中にへばりつく汗で感じていた。なんてことのない休日、きみは僕の隣にいる。きみがほんとはデートにいきたいんだって僕は知ってる。暑いなあ誤魔化すつもりはないけど、何度も呟いていた。「暑
2020年3月9日 13:39
食パンを買いに行こうそう提案したのは僕だった。一貫して米派の僕だが、トーストにたっぷりの苺ジャムとマーガリンを浮かべるのはささやかな贅沢の一つなのだ。 出かける度にパン屋を凝視して歩く彼女は僕の提案に身体ごと飛びついてきた。 君のほっぺみたいにさ、柔らかくて、弾力のある食パンがあったらいいのに。頬を寄せてきた彼女の髪をさらうついでに呟いた。「えー、そしたらウチ、食パンに嫉妬しち