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きまぐれポニーテール 寺地ユイさんに聞く「クリエイションツアー」:一言で魔法にかかったかのように自分の芝居が変わったときは驚きました。

この秋、きまぐれポニーテールがお届けするのは、
題して「札幌発0泊8日の旅 空宙番外地ゆき短編クリエイションツアー」

名古屋を拠点に全国を飛び回り活躍中の演劇ユニット“空宙空地”さんが、地元名古屋で過去5回、コロナ禍ではリモート創作・上演に形を変えたりしながら継続してきた大人気企画「クリエイションツアー」をまるっと札幌に召喚!

空宙空地のおふたりに札幌に来て頂き、SNSの呼びかけで集まった参加者の皆さんと、8日間で空宙空地のつくり方を学び実践しながら公演をつくり上げます。

目指すのは「お客さまに心から楽しんでいただく公演」
一見無謀にも思えるこの企画ですが、大人気の秘訣、魅力、そして今回の札幌開催に込めた思いなど、ググッと聞かせて頂きましょう!

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今回は、この「クリエイションツアー」に過去参加したことがあり、この企画を札幌に召喚した主催者でもあるきまぐれポニーテールの寺地ユイさんにお話を伺いました。

———まずは簡単な自己紹介をお願いします。
寺地ユイです。てらちゆいと読みます。
2010年より友人の誘いで役者として演劇活動を始め、2016年からは「きまぐれポニーテール」というユニットを始めました。
きまぐれポニーテールの構成員は私一人で、プロデューサーとして公演やイベントを企画することと、役者として舞台に出演をすることの二つをやっています。
あ、美味しい食べ物と旅が好きです。

———寺地さんは過去に3回、空宙空地さん主催のクリエイションツアーに参加されたそうですが、一番印象に残った「良かったこと」を教えてください。

2020年に初めてエントリーしたんですが、その年は新型コロナウィルス感染症の影響でオンライン開催に変更になりました。2021年は名古屋まで行って稽古もしてましたがまたもや感染症の影響で上演まで辿り着けず、2022年の春に初めてお客様の前で舞台に立つことができました。
こう書いてしまうと、「最初の2回は大変だったんですね…」と思われるかもしれませんが、どの年も、空宙空地のおふたりが目的地に向かってバシッとアテンドしてくださり、とても良い学びの場になりました。
印象に残ってることはとてもたくさんあるのですが、振り返って一番良かったなーと思ってるのは、私のことをほとんど知らない方々と演劇で繋がれたことですね。
初共演の方ばかりだったし、稽古場や劇場も初めてのところだったのですごく新鮮な気持ちで舞台に立つことができ、自分の活動についても見つめ直すことができました。新しい知り合いもたくさんできて、今でもお互いの活動を応援したりしています。

———札幌でクリエイションツアーを行いたい、と最初に思ったのはいつ頃ですか?

最初に思ったのは2021年のクリエイションツアーの稽古期間中です。
空宙空地さんの作品は何作も見たことがあって、人の心情・感情をたっぷりと表現したものが多いなという印象でした。
だから勝手に「もっと気持ちを込めて!」みたいな言葉が演出から飛んでくると思ってたんです。でも、受けた演出がいい意味でとてもロジカルで。
たとえば「気持ちをこめるために目線を逸らさないでみて」とか「ここはすぐ行きたくなるけど、言いたくなるまで間をたっぷりとっていい」など、短い間でも的確に〈大切にしていること〉とセットでその〈しくみ〉を教えてくださったことがとても印象的でした。
そして、それらを伝えるおふたりの語彙が本当に凄いんです。
クリエイションツアーの「スピード」に欠かせない要素だと思います。
一言で魔法にかかったかのように自分の芝居が変わったときは驚きました。
でも、その一方で自分と戦わないと越えられない壁もあったりして…
両方の楽しさを感じた時に、この企画を札幌の方々にも体験してもらえたらいいのになぁ〜と思いましたね。
(ちなみに2020年は映像作品だったので自分に余裕がなくてそれどころではなかったです。笑)

———札幌でやりたい!と思ってから、今回実行に至るまでの期間を教えてください。

2022年4月にやっと悲願の舞台公演に参加することができ、“次にやりたいこと”として札幌で実現するため方法を具体的に考えるようになりました。
そして、今年の頭に空宙空地のお二人に相談し、助成金の申請などもして、6月頭にオンラインミーティング、それ以降はLINEで連絡をとりながら、できるだけ本家のクリエイションツアーのパッケージを崩さないよう時々軌道修正をしてもらいつつ参加者募集・宣伝・クリエイションと進めてきました。

———きまぐれポニーテールさんの演劇作品の作り方と空宙空地さんの演劇作品の作り方で、
「似ているな」もしくは「ここは全く違う!」というところはありますか?

「似ているな」と思うのは「お客様に心から楽しんで頂ける舞台を作りたい」というスローガンですね。
きまポもそんな気持ちで、初めて会う方にも、いつも応援してくれる方にも、久しぶりの方にも楽しんでもらえるようにと常々思っております。
演劇が身近なカルチャーになるといいよねという話を先日もおぐりさんとできて嬉しかったです。
「ここが全く違う!」は、脚本演出が劇団にいないことですね。
きまポでは毎回脚本と演出の方を外部の方に依頼しているので、仕組み的なところですがその違いは結構あるなぁと思います。

———お客様へ一言お願いします。

今回、札幌開催を決めた動機は二つあります。
一つは、3つ前の質問でも書かせて頂いた通り、私自信がクリエイションツアーに参加し、過ごした日々がとても有意義だったということ。
二つ目は、コロナ禍で演劇から離れざるを得なかった数年を経て、最近活動を始めた人や、改めて活動しようとしている人と出会いたかったからです。
結果、骨太で魅力的なメンバーがたくさん参加してくれました。
そして空宙空地さんがナイスキャスティングで一人一人の魅力をグググググーっと引き出してくれています。
空宙空地のおふたりが見つけた俳優たちの魅力もぜひご注目ください!
観劇してくださるお客さまにとっても、いい出会いがあれば何よりです。

ワークショップの成果発表会でしょ?と侮るなかれ!
空宙空地さんと全集中しているメンバーのパワーで、なんだか凄い公演になりそうです。
ぜひ前のめりで楽しみにしてきてください。
劇場でお待ちしております!

———ありがとうございました!
 
札幌発0泊8日の旅 空宙番外地ゆき短編クリエイションツアーはいよいよ9月30日に公演が迫ってまいりました。

詳細は公式Xにて随時更新中です!
役者紹介ムービーや、稽古の様子は #札幌クリエイション をチェック!
劇場でお待ちしております!

(インタビュー/こいけるり)

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