見出し画像

ムトウ役 岩波岳洋さんインタビュー:誰しもが持っている弱さを凝縮したのがムトウ。

きまぐれポニーテールが、15年前の名作『King of Rock'n Roll』をこの夏、お届け。ぬるま湯の青春を謳歌しようとイキがる高校生や、それを取り巻く奇天烈なキャラクターたちが魅力の、ちょっと変わった学園ストーリーです。

個性的な登場人物を舞台に立ち上がらせるのは、きまぐれポニーテール初出演の方も含めた、10名の札幌俳優たち。

エネルギーに満ちた稽古場での姿とは少しモードを変えて、役者たち自身や作品について“しっとりと”伺ってみました。

第2回は主人公と同じ貞球部(テイキュウブ)の一員で寡黙な自由人・ムトウを演じる岩波岳洋さん。

弦巻楽団演技講座で演劇を学び、今回がきまぐれポニーテール初出演となる彼。メンバーの間では「ジャム」というあだ名で親しまれています。

新進気鋭という言葉がぴったりな岩波さんは、今作でどんな表情を見せてくれるのでしょうか。さっそくお話を聞いてみましょう。

・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・

―――主人公と同じ貞球部員・ムトウ役を演じる岩波岳洋さんにインタビューします。よろしくお願いします。

(岩波)よろしくお願いします。

―――まず、今作『King of Rock’n Roll』ムトウ役でオファーされたとき、どんなことを思いました?

 ムトウは、人間なら誰でも多少なりとも持っている「ダラけたい」「サボりたい」っていう気持ちを凝縮して、遠心分離したモノを人の形にした、みたいな感じ。そこに事なかれ主義をそえたらムトウ、完成です。
でも、そういう弱い気持ちって、やっぱり誰でも持っている部分だから、どこか憎めないんですよね。

―――では物語そのものはどんな印象でした?

 ゆるーく流れていく日々で、なんとなく一緒にいる連中。卒業後は続いていく関係か分からないけど、とりあえず今は楽しいからつるんでる、みたいな。そういうダラダラした高校生活って楽しかったよなーと思う。
 反面、戦争の気配がソロリソロリと出ているんですよね。個人的に、いまの僕らにも通じる空気感に、けっこうゾッとしました。特にラストシーンですね。稽古しているときも、なんとなくいやーな気持ちになっています。

―――作品のダークな部分にも魅力がつまっていそうですね。ちなみに岩波さんは、高校時代はどんな生徒でしたか?

 高校生活は、思い出そうとしても思い出せないくらい、なーんにもありませんでした!(笑)
こうしたいああしたいっていうのはあったけど、セルフイメージが地の底だったので、人目を気にしてなにもできず……。
 でも、ありがたいことに周りの環境が良くて、仲の良い友だちも数人いました。今ではほぼ交流はないですけど。(笑)

―――灰色の青春……?ではもし高校時代に戻れたらなにをしたいですか?

 うーん。部活に入っていたら、もっと友だちもできて楽しかったのかな。
 今の自分で高校時代に戻れるなら、積極的にいろんな人と話してみたいと思います。

画像3

―――ここからは稽古場での岩波さんについて伺います。ほぼ全共演者がはじめましてかと思いますが、稽古場でよく話すのはどなたですか?

最近やっと打ち解けてこれた感じがしているんですが、まだそこまでフラットに話せている相手は……。同じ貞球部員役の足達くん、百餅さん、はせけんくんはよく話しています。

―――岩波さんご自身は、俳優としてどんなタイプだと思いますか?

 あまり器用な方ではないので、まずは台本に忠実に。稽古を繰り返すなかでいろいろ見えてきて、少しずつ肉付けしていってます。
あとはとにかく楽しむ!楽しんでやる!! 

―――今作でムトウ役を演じるうえでのこだわりはありますか?

 さっきも言った通り、誰しもが持っている弱い感情の塊みたいな人物。だからムトウは、ある意味一番人間くさいなと思っています。やりすぎることなく、その姿を体現できたらと思います!

―――1番のみどころはズバリ開演何分後でしょうか?

 おおよそ60分後!ムトウはそのとききっと、漫画を読んでいます!

―――ムトウ役 岩波岳洋さんへのインタビューでした。岩波さん、ありがとうございました。

ありがとうございました!見に来てくれたらうれしいです!

・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・

画像1

きまぐれポニーテール『King of Rock'n Roll』

ここは童立桜ン坊高校貞球部、その部室。
俺らの活動は交流と麻雀、それからグラビア考察。 
部室では自堕落教師が牌をつかみ、番長が胸ぐらをつかむ。 
女子も時折やってくるが、あれはつかめない生き物だ。 
これが青春。36度の、平和な青春! 

ダラダラしながら流れてく、流されていく。 
俺たちの戦場って、ここじゃないのか!?

チケットバナー

足達泰雅(劇団怪獣無法地帯)、百餅、岩波岳洋、長谷川健太、
寺地ユイ、吉田諒希(劇団イナダ組)、石川哲也(わんわんズ)、
Roman(演劇公社ライトマン)、池江蘭、サイトータツミチ

演出:遠藤洋平
脚本:ミヤザキカヅヒサ(絶対鈍器)/脚色:里美ユリヲ(絶対鈍器)

◎上演スケジュール
7月31日(土) 16:00/20:00
8月1日(日) 14:00/18:00
8月2日(月) 19:30
8月3日(火) 19:30
8月4日(水) 19:30
8月5日(木) 19:30
8月6日(金) 19:30
8月7日(土) 13:00/17:00
※開場は開演の40分前を予定しています。

◎会場
演劇専用小劇場BLOCH
札幌市中央区北3条東5丁目5岩佐ビル1F
TEL:011-251-0036

◎チケットについて
一般前売り:3,000円(税込)
学生前売り:1,500円(税込)
※日時指定、全席自由席、未就学自動入場不可
予約サイト:https://ticket.corich.jp/apply/112579/

画像4

[お問い合わせ]
MAIL:kimagure.pt@gmail.com
TEL:080−4042−5510(きまぐれポニーテール制作)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?