きまだへくこ

書を持って街に出たい生活文化研究家。日々の記録を残しておきたくて書き始めました。東京→…

きまだへくこ

書を持って街に出たい生活文化研究家。日々の記録を残しておきたくて書き始めました。東京→ロンドン→東京。5人と一匹暮らし。

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  • 花と生活

    日々のあれこれを植物と絡めて書いています。

最近の記事

居残りスターチス

先日1階のトイレに鎮座していたおまるに別れを告げたので、2階も見直すことにした。使用頻度の低い二階のトイレには、子供の手の届かないところに出窓があることもあって、旅行先で買った思い出の置物などをちまちまと並べている。そしてその後ろには何とはなしに置いてあるドライフラワーのスターチスがある。紫だったのか、白だったのか、今やクリーム色に色あせている。 このスターチスは、祖父が亡くなったとき、1階のトイレに飾ってあったものだ。たぶんその1年前に亡くなった祖母が活けたものだろう。1

    • 「片付けられない」に潜むもの

      小さい頃から 片付けが苦手だ。小学校では忘れ物大魔王だったし、中学校ではしょっちゅうロッカーが雪崩れていた。高校は机が汚い人ランキング2位で卒業したが、1位は机からカビの生えた雑巾が発見されて皆を震撼させたクラスメイトだった。 人生の心配事の8割はなくしものにまつわることで、「明日提出締め切りの税務署の書類が棚の書類の山から発見されますように」だとか、「「今度こそ絶対忘れずに返してね」と言われている友人からの借り物が家のどこかから(見当もつかない)発掘されますように」という

      • おまるとスイセン

        娘のトイトレが終わったので、おまると補助便座に別れを告げることにした。 まだ長男が小さいころ、ロンドンのベビー用品店で買った、水を感知すると汽笛が鳴るトーマスのおまる。補助便座にもなる中敷きがついていて、ふたを閉めれば踏み台にもなる。なかなか優れモノだと思い買ったものだ。 この店には結構お世話になって、チャイルドシート、ベビーカー、食事用のいすもここで買った。商売上手なバングラデシュ人の店主が経営しており、「タクシーで退院するにもベビーシートは必須だ」、とか(なくてもいけ

        • むずかるムスカリ

          6歳の息子はスーパーに行くたびに鉢物の花を欲しがる。ハボタン、プリムラ、シクラメン…The 園芸種なラインナップは、いまいち私の好みに合わず、「あ、苺が安いよ!?」などと店内に誘導してはぐらかしてきた。しかし昨日という昨日は、何を思ったかどうしても欲しいらしい。798円のヒヤシンス3個入りの鉢の前で動かない。 ヒヤシンスは、私も大好きな花だ。水栽培も楽しいし、もちろん鉢でも構わない。ただ昨年咲き終わりかけたヒヤシンスの鉢を100円で買って、その球根を今年はもう庭に植えてある

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