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事故物件巡りの話【第0話】

こんばんは、Jokerです。
今回から数回に分けて、「事故物件巡りの話」をしようかと思います。

過去に勤めていた不動産管理会社の上司にパワハラを受けてて、その一環として実行された「事故物件88か所巡り」がメインのお話です。

まずこのお話をする前に、お伝えすることがあるのですが、
私、「視える人」でして。(;'∀')
オカルト嫌いな人や科学的思考をお持ちの方は、こちらで、読むのをおやめください。微笑
視えるもんは、仕方ないし、視えない人には証明できませんからねぇ。


以下本編スタート!


まず今回はこの「視える」こと、「視える」ようになった経緯から、お話したいと思います。
(本編よか、実はこっちの方が鉄板ネタで受けたりするんですが。苦笑)

さて、まずこの「視える現象」なんですが、
「普通に」視えます。

普通に、というのはどういう意味かというと、

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こんなのとか、



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こんなのとか、




無題

こんなのとかでもなくて、普通の人として、そこにいるように視えるんです。(最後のは妖怪でした。すみません。)


イメージ的には、こんな感じ。

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普通に中央分離帯とかに座ってたりします。
高速道路とか、おっきい道路のね。

「それはただ、事故ったり車止まっちゃった
 人が、一時的にそこに座ってただけじゃん!」

ってよく言われるんですよね。
ごもっともです。
私もそれだけ聞いたら、そう思います。

ただ、私が視る「普通の」人は、見通しが良い、前に一台も走っていないような高速道路のちょっとしたカーブの手前のとこに座ってるんです。
真夏なのにコート着て、マフラーつけて、ね。
どんな罰ゲームなんですか。苦笑
あとで調べたら、ちょっとしたカーブに見えて、その前直線が気持ちいいから飛ばしすぎて曲がり切れない難所だったりする。。

ほかに例を挙げると、ランドセル背負って、黄色の帽子をかぶった「普通の」小学生も見たことあります。

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こんな感じの1階が駐車場の戸建の敷地内で、車が止まってなかったので、1階で傘をクルクル回しながら、佇んでいました。
可愛らしい感じの光景ですね。

ただね、雨は降ってなかったです。
時間も冬の午前0時。親御さん、ほったらかしすぎるにも程がありますね。苦笑

あと、傘で顔は視えなかったんですが、その傘、
思い切りへしゃげてたんですよね。。
(そういや、ここに住んでた一家を最近見ないなって。。)

この不動産業界に入ってから多いのが、マンションの1階で「視える」人々ですね。元住人さんなんでしょう。
服装は、パジャマ姿だったり、これからお出かけするような服だったり。「その時」の姿のままなんでしょうね。(コート着てたり、薄着だったり。)

時期が合ってたら、「どっちの人」かわからないので、困るところですが、一緒に行ってるお客さんや賃付業者は会釈もせず完全に無視して、通り過ぎるので、「あぁ、そっちの人か。」とわかります。

ただ一つだけ、決定的にマンションの住人と違うところは、彼らからは決して目を合わせてこないところです。
というか、こちらのことには興味がないようにも
思われます。
私のこと、見えてないのかもしれません。
私の方がある経験から意図的に目を逸らしているというのもあるんですが、基本的に下を向いてて、疲れている様子。
一度、あまりにもマジマジ見てしまってたことがあって(好みのタイプでしたw)、そのときは、ふいにゆっくりとゆっくりと顔を上げてこちらを見上げてきたのですが、目があった時のうれしそうな顔を忘れることができません。

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あと、一つ意外だったのは、ぶつかっても「通り抜けたりすることはない」ということです。
私も敢えてぶつかっていったことはありませんし(苦笑)、連れの人も絶妙なタッチで通り過ぎます。(あとで聞いたら、「いや、なんとなく通りづらいなと思って。。」って言うてました。)
一回だけ、賃付のにーちゃんが、思いきり、おっさん風の視える人にぶつかってるの見ましたが、にーちゃんは何事もなく通り過ぎて、ぶつかられたおっさんが吹っ飛んでいって、大丈夫かなーと思ったら、ぶつかったそのにーちゃんのあとにピッタリ付いてそのままエレベーターに乗っていきました。


私はもちろん、そのまま見なかったフリして帰りました。


ちなみに、経験則なのですが、事故物件にはかなりの確率で居ます。
みなさん、地縛霊とかって、亡くなったその部屋で出る、と思っているでしょ?

違いますよ。

私が視える方々はその部屋だけじゃなく、その物件中、どこでも彼らは移動するようです。
マンションや戸建から外には出ないようですが、
普通にロビーにいますし、エレベーターにも乗ってます。

もちろん、ベランダにも、ね。

エレベーターに乗ったときはわからなくて、

「あ、すみません、失礼します。」

とか声かけちゃうこともあって。
私の事知ってる業者は、

「え、マジ!どこ!?どこなん!?」

ってパニクリます。笑

「そんなに呼びかけたら、気づかれるで。」

というと、必死に黙って、息も止めたりします。笑
(お前が死ぬがな。苦笑)

この視えるスキル(スキルっていうのかな。苦笑)、あまり役立たないし、御免蒙りたいときの方が多いのですが、役に立つこともあるんです。
特にこの商売しているとね。


この前、売方の業者と物件を内見しに行ったときに、それっぽい人が視えたので、

「あれ、これ、概要書に告知事項なかったけど、
   昔なんかあったんですか?」

って尋ねて、しどろもどろにさせてしまいました。苦笑

「当該号室では何もありませんけど、、」

って言われました。笑

他号室であるんじゃねーか!!

不動産仲介のスキルとして、おひとついかがですか?便利かもしれませんよ?苦笑

同じ敷地内で起こった心理的瑕疵事項であっても、当該物件でなければ、敢えて説明しないっていう業者多いですけど、たしか判例ではマンション内の他号室で心理的瑕疵があるような場合でも、告知したほうがいいよ、という基準だったかと思います。
(詳細はこちら「理的瑕疵の有無・告知義務に関する裁判例について」)

みなさん、買方にはきちんと説明しましょうね。
微笑

さて、このスキルなんですが、昔からあったわけではなく、ある時から急に視えるようになったのです。

それは高校二年のゴールデンウィークのことでした。
せっかくのゴールデンウィークだというのに、休み前にインフルエンザに罹ってしまい、連日40度を超える高熱が続きました。
私が高校生の頃には「タミフル」や「リレンザ」「ゾフルーザ」などのウィルス増殖抑制薬なんぞ存在せず、ただ解熱剤飲んで寝るしかなかったんですが、結構タチの悪いインフルだったらしく、2週間くらいずっと高熱で寝込んでました。

今考えても、死んでますよね、普通。笑

若さゆえ、持ちこたえてたらしいんですが、さすがにそんだけ高熱が続くと、脳みそがスープになるらしく、インフルエンザ脳症の症状になっていたようです。
インフルエンザ脳症というのは、
「インフルエンザに罹ることで、脳浮腫(脳全体が腫れる)や、脳圧亢進(脳内の圧が上昇)が生じ、その結果、けいれん、意識障害、異常行動などの急速に進行する神経症状がみられる病気」
でして、これにかかってたらしく、ずっと妄想や
幻聴が聞こえてきていました。

昼も夜もなく、夢うつつ、ずっと「賽の河原」で鬼と石の積みあい蹴とばしあいを続けてた記憶がうっすら残っています。

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そんな状態でしたが、入院もせず、家で療養していました。
一度救急で運ばれたんですが、余計に熱あがっちゃって、やばかったんですよね。苦笑

そこから少し落ち着いて、家に戻された次の日、
事件が起きました。

後日、オカンが、
「ベッドに縛り付けてからデートに行けばよかった!!」
と悔やんでいましたが(いやいや、熱出してる「いたいけな」高校生ほっぽり出して、デート行くなよ、オカンw)、その日はちょっと熱が下がりかけたので、もう大丈夫だと思われて、3階の部屋で
一人で寝かされていました。
2階では何かあったときのために、弟がゲームしながらスタンバっていました。

その時のことは、うっすらとしか記憶にないのですが、当時住んでた実家の3階で寝ていた私は、何を思ったか、出窓に置いていたONKYOのコンポを手で払いのけて、

「もう、ダメでござるよ。」

と、るろうに剣心の口調をまねながらつぶやき、
狭い天窓を開けて、

そこから飛び降りたのです。

母なる大地へ飛び立ちました。
もちろん、I can fly!!はできませんでした。
無慈悲に地面にまっさかさまです。

コードもつけてなかったので、普通なら地面に激突。
いわゆる「コードレスなバンジージャンプ」です。笑

死にますよね、普通。苦笑
(二回目)

結果がわかってておもしろくないのですが、私はまだ生きています。
なぜ3階から飛び降りて生きているのか。。
種明かしをすると、お隣にお住いの方が3階の部屋の真下に、ガラスルーフの車

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を置いていてくれていたおかげで、その上にどっしゃーん!!とダイブして、衝撃の大部分を車が受け止めてくれた結果、助かったのです。

もう、車ベコベコw(修理費用40万円だったとか。。)

お隣さんがベンツとかBMWとかに乗ってなくて本当に助かりました。(さすがに当たり負けするw)

リアルGTOですね!!ってよく言われますww
(G がっつり、T 飛んで、O 落ちたw)

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まじで、こんな感じでした。
すさまじい衝突音で家の外に出てきたお隣さんや弟から、あとで聞いた話によると、私は落ちた後、しばらくは動かなかったらしく、みんな、


「あぁ、逝ったな・・」

と思ったそうです。
救急車呼ぶか、警察呼ぶか迷っていたら、突然私が動き出し、雄たけびをあげながら、車にめり込んだ身体を何とか自分で引きずり出そうとして、苦悶の声をあげはじめたとのこと。

その不死身ポテンシャルたるや、自分でも怖い。笑

そしてようやく抜け出して、車の上に立ち上がった後、しばらく仁王立ちでさっきまで自分がいた3階の部屋を見上げて、首を傾げて考え込んでたそうです。

そりゃそうですよね。覚えてないんだから。
さっきまで3階にいたのにww

慌てて救急車を呼ぼうとしてくれてる人たちを横目に、車からジャンプして地面に降り立ち、刺さったガラスを一つ一つ取ったあとに、しずかに両手をあげて、こう叫んだそうです。

「何でこんなことに、
 なってるんですかぁぁぁぁぁ!!!!!」

弟「いや、それは俺らのセリフや!!ww
  お前が落ちたんやろww」

叫びながら暴れまくってた私を、速攻でご近所さん数名と弟が押さえ込んでくれて、助かりました。
(落ちて急に動くと、お脳に障害が残るらしくって。。)

「今起きたことをありのままに話すぜ!
 兄貴は3階で寝ていたはずなんだ!!
 それなのに、窓の外に一瞬見切れたかと
 思ったら、1階で何か叫んでる
 ヤバい奴がいたんだ!!」

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と、弟から20年以上経った今でもネタにされます。苦笑

「兄貴のせいで、いまだに味噌汁飲むときは、窓の外を見てまうわ!」

と言われるたびに、弟には本当に悪いことをしたと思っています。

ご近所さんや弟の懸命の押さえ込みの甲斐もあり、救急車が来てそこからまたひと暴れしたことはしましたが、無事に病院に送られました。

お医者さんの診断の結果、
・強度の打撲
・左足のすねの肉が一部えぐれてなくなっている
・刺さったガラスでの軽度の裂傷
・脳の浮腫(1.5倍ぐらい腫れてる。)
・救急車に入る前にしこたま暴れた際に
 できたであろう捻挫

以上5点のみといった奇跡的な内容で、骨折もせず、入院も必要なしといった感じで、即日家に帰されました。笑
なにこの頑丈ボディ。。
将来の夢は義体化なのですが、必要ないのかもしれない。。

しかも、その落下事故があったその日に、熱が下がったんです!!
生命の神秘!!
神の御技!!
平熱に戻った。笑

次の日、連れが大勢押しかけてきて、ぺしゃんこになった車の前で記念撮影させられましたよ。

「Jokerいっぺん死んでからの復活記念!!
 ピース!!✌」

っておいいぃぃ!!
非道い連中ですよ。
俺の部屋で酒盛りしだすし。笑

奇跡の復活を遂げたJokerさんだったんですが、救急で運ばれたところの脳外科医のお医者さんから、
気になることをそのとき告げられたんですよね。

医「んー、ちょっと気になるわねぇ。。
  お脳がちょっと腫れすぎ。。
  大丈夫かしら。。」

ちなみにお医者さんは男です。
(なぜかオネェ口調だった。)

医「インフルエンザ脳症に罹ってた
  っぽいのはわかるんだけど、
  それにしてはヤッヴァいくらい
  腫れてるわww」

私「いや、笑い事じゃないでしょw」

医「通常のだいたい1.5倍。
  もう頭蓋骨パンパンよw
  うーん、落ちた後、痛みは
  感じてなかったりした?」

私「えぇ、全然。ただ叫んでた
  らしいっす。(記憶ない)」

医「なるなるー。たぶん、お脳
  の中でβエンドルフィンや
  ドーパミンがどばぁぁぁっ
  て出ちゃったのかしら。」

私「そうなるとどうなるん
  ですか?」

医「うーん、普通は一時的に廃人
  になるけど、僕ちゃんは大丈夫そうw」

私「いやいや、笑い事じゃないでしょw
  (パート・ツーww)」

医「熱が下がったのもそれかなぁ。
  あと気になるのはここ。
  一時的だけど、へこんじゃってるw
  後頭部から落ちたのね。」

私「やばいじゃないですか。
  それでなくとも頭悪いのに。。
  そこは何を司る部位なんですか。」

医「後頭葉の視覚野にあたる部分ね。
  今はちゃんと見えてる?」

私「はい、先生が見えてますよ。
  (中肉中背の中年オヤジが)」

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医「ならいっかw
  もしかしたら、これから影響出るかも
  しれないけーどねー。」

私「これからって。。
  どんな影響出るんですか?」

医「それはわからないわ。
  未来のことは誰もわかんない。
  ただ、事故でここに損傷を受けた
  患者さんは一部視野が狭く
  なったり、見えなくなったり・・」

私「見えなくなったり?」

医「あるいは、視えすぎたり。
  ま、まだお脳の分野はわかん
  ないことだらけなのよw
  3階から落ちてほぼ無傷な
  ことが奇跡なんだから、
  些細なことは気にしないw
  また、日常生活に支障が出たら
  会いに来てくれたらいいから♪」

私「はい、わかりました。
 (最後、明言避けやがったな・・)」

とこんな感じのやり取りがあったのです。
そのオネェドクターは或いは、予知していたのかもしれません。

それから3か月くらいたったある日、夏の蒸し暑く寝苦しい夜に、寝ていたら突然金縛りにあい、女性の霊らしきものに幽体離脱させられたり、宇宙に飛ばされたり、そこから地面に落とされたり、お腹の上にどんどん飛び跳ねられて、散々弄ばれた挙句、
視えるようになってしまいました。
(通称「緑色の着物をきた貞子さん事件」なのですが、それをここで書くと長文になるので、またの機会に。)

そんな感じで16歳のころから、視えるようなりました。
30歳を過ぎてから収まりつつありますが、少し脳に負荷をかけるような仕事をしていると、ばっちり視えてきます。

だから、世の中の心霊現象や霊媒師とかって、実は脳に障害を持ってる人なんじゃないかなって思っています。
私もその事件があるまで、ぜーんぜん、信じてなかったですもん。
あほらし・・と思ってました。心霊スポットとか、その手の嘘番組みても。
でも、自分がそれらしきものを視えるようになってしまうと、信じざるを得ない。
視えるんですもん。苦笑

疲れてくると、視えるようになるんです。
8月のお盆あたりに、祖先の霊が・・とかいうじゃないですか。
あれ、実は身体が疲れて、脳が疲弊しているときだから、視える人には視えちゃうんだなと思っています。
あとは、冬の時期。歳末や年度末とか、忙しいじゃないですか。
暴飲暴食で飲みすぎたりするし。
そういうときも視えます。
だから、勝手に脳が作り出してる幻覚の可能性もあるんですよね。
そこはわかんないところではあります。

だから、視えるか視えないかは私が仕事をしているかしていないかのバロメータでもあるんですね。(基本、仕事しないのでw)

今ですか?

さっきからいますよ。
私の後ろに、ね。
ちょっと、首が変な方向に曲がってる女性がね。
(実はうちのオフィス、飛び降りがあったビルなので。)


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そのうちお隣さんに行くでしょう。。

今回はこれにておしまいになります!
ご愛読ありがとうございました!!

次回は事故物件巡りの話【第1話】「パワハラクソ上司に事故物件巡りを命じられたぞ!」の巻をお送りします。
乞うご期待!!(自分でハードルあげちったw)

おしまい。


この物語は、ほぼフィクションです。
実在の人物や団体などとは関係ありません。


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