Our table in the field. 作品紹介
今回の展示では会場の真ん中にベンチを設置してその4方をぐるりと囲む形で作品を展示しています。全体としてのテーマは前回の記事で書いたものになりますので今回はそれぞれの壁ごとに作品の解説をしていこうと思います。ただ見ていただいた方の感じたことがそれぞれ全て正解!という考えなので描いたときはこんなことを思っていたんだねーという参考程度に読んでいただたけたら嬉しいです。では早速。
切手のように描いた男の子と女の子を向かい合うように設置しています。物理的に距離が離れていても他者を想うことでいつでも繋がりを持つことができるというようなことをテーマにしています。マットは色画用紙を切って手作りしています。
準備期間中に戦争が始まってしまったこととも重なってしまいますが隣の切手の作品からの連作で想いを遠く離れた場所に運んでくれる鳥というイメージで描きました。
この3つは過去の展示から続いている形の似ているものシリーズです。全く違うもの同士の境界をぼかしていくと同じような形になっていくフォルムの面白さみたいなところからそれぞれの持つ差異について考えていけたらと思いこのテーマを続けています。
暮しの中で家族の一員としてパートナーとして寄り添いお互いを見つめ合う動物として猫と犬を描きました。猫と犬はわかりやすく対になっていると感じるので同じ構図で並べることで前段の似ているかたちシリーズを引き継ぐようにしています。
こちらも似たかたちシリーズですがこの2点に関してはもう少しつっこんだところでカップケーキを平穏な日常 / おばけを畏怖、金魚鉢を閉塞感 / 灯台を先に続く道という感じでモチーフ自体にも意味を持たせています。
お互いを見つめて語りあう二人の人物の作品と花を生けた花瓶の作品です。こちらもそれぞれの作品でも完結していますが並べることでそれぞれに繋がりがでるような構図で描いています。
水彩紙にアクリルで色を塗ったものを切り貼りした作品です。それぞれのもつバックグラウンドを認め合った上で共生していくようなことを表現したかったので一枚絵ではなくレイヤー感が出るように切り貼り工作しています。
ペンギンの親子のイラストなのですが、真ん中の子供ペンギンは両サイドのペンギンを先に描きまだ乾いていない状態で紙を重ね写し取ったもの一部ベースに描くことで緩やかに繋がっていく遺伝のようなものをイメージしています。
この二つは最後の方に描いた作品で世界の情勢としてつらいことが起きてしまったこともあり穏やかな日常に対する希望をイメージしています。
「あるく」はメインビジュアルに使っている作品です。歩調をあわせて共通のテーブル・場所(その先に続く未来のようなことも含んでいます)に向かってゆっくりと歩いていくようなイメージです。
「くだもの」の方は当たり前のことが当たり前ではなくなってしまうような状況の中でも日常の中に彩りを与えてくれるも、穏やかな生活の象徴的なイメージで描いています。
下の3作品は「くだもの」との繋がりで同じテーブルで向かい合いくだものを食べたりするような雰囲気も出せていたらと思います。
見ているこちらと向かい合うように椅子に座るくまとかめの作品です。こちらは今回のテーマにいちばん素直に近い作品で椅子を並べて同じテーブルを囲んでいるようなイメージです。
子供たちが元気良く踊る様子を板に直接アクリルで描いた作品です。今回の展示の中で切り絵を除くと唯一のカラー作品です。
というのが今回の作品解説です。もう少し付け加えると今回の展示ではほとんどの作品を見ている方と目線を合わせるような感じに描いています。なので壁と壁で向かい合っている作品同士も目線を合わせているのですがこれは会場全体を一つのテーブルとみて、それぞれがゆるく繋がりあい会話をし、支え合うことで一つの場所を共有しているようなイメージにしたくそういう構図にしています。なので是非会場内のベンチに腰掛け一緒にきた友人やご家族、パートナーの方、会場に居合わせたはじめましての方と一緒に作品を見たり会話を楽しんでいただけたら嬉しいです。
という感じでいろいろと書きましたが最初にも書いたように見ていただいた方の感じ方見え方が全てだと思っていますので描いたときはこんなことを思っていましたという参考程度に読んでいただけたら幸いです。展示は3月27日の日曜日まで続いていますので遊びに来ていただけたら嬉しいです。
では続きは会ったときにお話ししましょうね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?