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お盆休みに「捨てスイッチ」を入れる!――『わたしのウチには、なんにもない。』

 今、猛烈に忙しい。目の前にはやらないきゃいけない仕事が山積みである。が、そんなときに限って、部屋やデスクまわりのゴチャゴチャ感が、妙に気になって仕方ない。

「きっと、これを片づければ仕事がはかどるはずだ!」と、普段はやらないのに、俄然「片づけ欲」がわいてくる。

 しかし、やりはじめたものの、案外ものを捨てられなくて、思ったよりスッキリしなかった――こんな経験はありませんか? 私はあります。

「ものを減らす」って、結構勇気が必要。そんなとき、背中を押してくれるのがこの本だ。

汚部屋の住人が、「捨て変態」になるまで

 もともと、ものの多い家に暮らしていた著者は、自分の部屋も家もイヤになり、片づけたいと思うようになっていた。

 仕事で疲れて帰っても、ちっとも心が休まらない。恥ずかしくて友だちも呼べない。

 結婚が決まったのを機に、今度こそ片づいた部屋で暮らそうと決意した矢先、人生を変える出来事が起こる。東日本大震災だ。

 仙台在住の著者の家は、地震により大きな被害を受ける。そして家にあった大量のものが凶器と化すのを目の当たりにした著者は、さまざまな場面で「ものが多すぎることのデメリット」を実感。ものをどんどん減らしていく「捨て変態」に変身するのだ。

ここまで捨てても生きていける⁉

 しかし、この人の捨て方はとにかくハンパない。

・キッチンタイマー→スマホのアラームで代用

・ミトン→フキンで代用

・バスタオル→フェイスタオル2枚で代用

 あたりはまだいいとして、

・歯磨き用コップ→旅先で、手でいけることを発見

・卒業アルバム→見返さないから、と思い切って処分

・夫と結婚前につけていたペアリング→結婚指輪があるからいい

 などなど、多少の不便さや、「思い出があるから」と取っておいたものも、いさぎよく捨てていく。

 かなり極端なケースではあるのだが、「なら、自分もここまで捨てちゃってもいいか!」という「捨てスイッチ」が入ることは間違いない。

 私はというと、最近は仕事も習い事もなんでもかんでもリモートで、自宅にいる時間が長い分、部屋のものの多さがやたらと目につく。

 なかなか遠出しにくい今年の夏、自宅で過ごす時間を片づけにあててみようかと思っている。




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