見出し画像

玉ねぎは生だと辛いのに、炒めると甘くなる理由

新玉ねぎの美味しい時期になりましたね。

新玉ねぎは
生でスライスが一番美味しい!
と思っていたのですが
焼いてみると
甘さが倍増。

中からジュワーと水分が出てきて
これがとっても美味しいのです。

新玉ねぎと玉ねぎの違い

ところで
この時期に出荷される
「新玉ねぎ」と
年中ある
「玉ねぎ」は
何か違うものなのでしょうか?

新玉ねぎは
早生(わせ)品種と言われるもの。

年中見る
茶色っぽい皮のものは
晩生(おくて)と言われるものです。

早生品種は
春から初夏の時期の短期間に収穫し
収穫後すぐに出荷されます。
水分が多く貯蔵には向きません。

晩生品種は
5月から6月ごろ収穫され
皮を乾燥させて貯蔵することもできます。

そのほか
中生(なかて)品種
というものもあります。

玉ねぎは焼くと何故甘くなる?

玉ねぎを生で食べると
辛味を強く感じることがありますが
新玉ねぎは
辛味と甘味も感じることができます。

それは、玉ねぎには
辛味成分と甘味成分が
両方存在するからなんだとか。

生の玉ねぎには
辛味のもととなる
「硫黄化合物」と
甘味成分の
「糖類」の
両方が含まれています。

実は
玉ねぎの糖類は
野菜の中でもトップクラス!
糖類の多い
甘い野菜なんです。

玉ねぎを切ると
組織が壊れ
硫黄化合物が
辛味成分になります。

生で玉ねぎを食べる場合
この辛味成分に
甘さがかき消されてしまうため
辛く感じるのだそうです。

しかし
この硫黄化合物は
分解・揮発しやすい物質のため
空気に触れたり
加熱すると
辛味がなくなり
甘味だけが残る
という仕組み。

そのため
生でスライスする場合は
スライスしてから
少しそのままおいておくと
辛味成分は減少します。

アメ色まで炒めるとコクが出る理由

玉ねぎを炒めた場合は
加熱によって
辛味成分がなくなり
甘味成分だけが残り
水分も蒸発するため
甘味がさらに凝縮されます。

玉ねぎをアメ色まで炒める
というレシピはよくありますが
玉ねぎはアメ色まで炒めると
糖類とアミノ酸が反応して
メラノジンという褐色の物質を作ります。

これがアメ色のもとです。

加熱によって分解された辛味成分は
コクの成分のもとになるため
玉ねぎをアメ色にすると
甘さが増してコクが出るということです。

ただ、
「玉ねぎの甘さ」
を追求するなら
炒めすぎないほうがいいようで
アメ色まで炒めず
透き通るまで炒めたくらいの方が
甘さは強いということです。

先日、
早速新玉ねぎを
グリルしてみたのですが
焼けた茶色の部分はコクがあり
透き通った中身の部分は
ジュワーと甘く
美味しかったです。

新玉ねぎは生が一番!
と思っていましたが
丸ごとグリルや
玉ねぎステーキなど
加熱したら
さらに美味しくなることを発見して
毎日色々なメニューで楽しんでいます。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?