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「ソラリス」に寄せて
2015年、早川書房のハヤカワ文庫SFが2000巻を迎えた。それを記念してSFマガジンに「総解説」を分載(のちに単行本化)するにあたり、その記念すべき2000巻である「ソラリス」新訳版の解説を公募した。これはそれに応募したもので、最終候補には残れたものの残念ながら投票で掲載2編には選ばれなかった。今でも残念だったなあと思っている。この1.5倍書かせてくれてたら、なんてことを考えたりします
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ソラリス
SFには「ソラリス以前」と「ソラリス以後」がある。『ソラリス』以降、SFは異星の知的生命体とのコンタクトを無邪気には描けなくなった。
異星の海が実は知性を持つ生命体だという設定が取り立てて特異なわけではない。しかし、本作でレムは、そのような異質な知性を人類がなんらかの意味で理解できるのかという哲学的な問いに真正面から挑んでいる。また、絶望的なラブストーリーも絡めて、物語性も充分。SF史上に聳える孤高の傑作だ。
ポーランド語版からの全訳となる本書では、以前の版に比べて、特にソラリスの海の振る舞いを報告する章が大幅に増え、それが読んだ印象をがらりと変えている。以前の版を読んだ方も再読すべし。『ソラリス』は終わりであり、始まりである。
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今日はTears of Sirensの"Fight $"、スタジオライブを
https://youtu.be/Lj9I5NspXac
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