【本要約・書評】『となりの億万長者』【1分で理解】
※この記事は「【書評・本要約・音声配信ラジオ】聴きながすだけで学べるキクホン」(standfm、Youtube)の台本となります。本編が気になる方、実際の収録を聴きたい方は、下記のラジオをお聞きください。
◾️テーマ
「億万長者」
◾️ご紹介する本
『隣の億万長者』
◾️この収録で学べること
「億万長者」になる人がイエスと答えた4つの質問
本の概要
今回ご紹介する『となりの億万長者』はアメリカ富裕層研究の第1人者であるスタンリー博士とダンコ博士が1万人以上の億万長者にインタビューとアンケートをして、資産や年収、職業、消費行動のタイプを徹底的に調査した結果をまとめたベストセラー。
つまり、この本には「ミリオネアになるための知恵」がつまっているんですね。
本書を読めば、億万長者になれる確率がぐっとあがるはずです。私も読んでみて、「えっ!億万長者でもこんな倹約して暮らしてるんだ」という驚くべき内容がてんこもりでした。
今回は本書の中で私が特に大切だと思った2つのパート、①蓄財劣等生と蓄財優等生のライフスタイルの違い②億万長者になるための4つの質問についてご紹介します。
億万長者とはどんな人なのか?
皆さんは億万長者とはどんな人だと思いますか?
高級住宅街にすみ、高級車を乗り回し、何百万もする時計、ブランド物のバッグをもち、高級ブランドで身を固めている人という感じですよね。
ですが、この本では、億万長者に関する膨大な調査の結果、億万長者はこんな人ではなかったのです。ええー違うのかい!じゃあ一体どんな人かというと、あなたのまわりに普通にいるような「えっ、あの人が億万長者だって、うそでしょ…」というほど一見普通の人。
じゃあ何が普通と違うのかというと、「たくさん稼いでいるのに倹約家である」ということ。
たくさん稼いでいて、お金を使わなかったら貯まる一方ですよね。億万長者になるには、稼ぎがいい=攻めがうまいだけじゃなく、倹約家である=守りが上手なことが必須であるとこの本では指摘しています。野球でもいくらたくさん打てても、守備がザルで点をたくさん取られるチームは負けますからね。
蓄財劣等生と蓄財優等生のライフスタイルの違い
では、ここからは本書で私が大切だと思った1つ目「蓄財劣等生と蓄財優等生のライフスタイルの違い」についてご紹介します。
蓄財劣等生とは、お金持ちになるための考え方・ライフスタイルとはかけ離れていて、いくら稼いでもお金を貯めることができない浪費家タイプのことです。
一方で、蓄財優等生とはお金持ちになる考え方・ライフスタイルを持っていて、ちゃんと使う予算をコントロールしながら確実にお金を貯める倹約家タイプ。
本書では蓄財劣等生のサウス家、蓄財優等生のノース家が出てきてその考え方やライフスタイルが比べられています。具体的に見ていきましょう。
サウス家のお金に対する考え方は「稼いだ分だけ使う」。
たくさん稼げば、それだけいい家に住んで、いい車にのって、いい服を着て、いいものが食える。こう考えており、実際に自分の稼ぎ以上の高級車を買ったり、大きな家を買ったりしてかつかつの生活をしています。
たとえ毎月の給料以外の臨時収入があったとしても、ラッキーとばかりに使い切ってしまいます。稼いだ分だけ使うわけですから、貯金などできるわけがありません。
それに対して、ノース家のお金に対する考え方は「最低限必要な分だけ使う」。
ノース家はまず毎月の収入の20%を天引きで貯金します。そして、残ったお金を大事に使います。人に自慢するために高級車やブランド品を買うようなことはしません。スーツや靴などいつも身に着けるようなものでさえ、高すぎず安すぎない「コスパのいいもの」を選び、1つのものを大切に長く使います。
お金を使う前に自動的に給料が天引きされるので、お金は自動的にたまっていきます。サウス家とは大違いです。
これまで、簡単にお金持ちになれない家とお金持ちになる家のライフスタイルの違いについてご紹介しました。この話を読んで私が思い出したのが日本で蓄財の神様といわれる本多静六の「本多式蓄財法」です。
聞いてことがある方もいるかもしれませんが、本多式蓄財法とは「月収の4分の一を貯金し投資にまわす、臨時収入は100%投資に回す」というもの。
ノース家のやり方とかなり似ています。お金持ちになるためにはとにかく「倹約、倹約、倹約!」と本書にはかかれているのですが、これも言っていることが一緒です。
ここでひとつ、億万長者がどれだけ倹約家であるかについて、私が実際に体験した話をします。それは私が都内で中古マンション1部屋を購入するときでした。
私は前のオーナーが不動産投資家で億越えマンションを買うためにその部屋を売ろうとしていることを事前に知っていました。「億越えのマンションを買うオーナーっていったいどんな人なんだろう?」とちょっとわくわくしてたんですね。高級スーツをきて葉巻を加えた人をイメージしてたんです。
契約の日になり、契約書をかわすため不動産仲介業者のオフィスにいってみると、そこに現れたのは、よれっとしたグレーのポロシャツを着た全然金持ちに見えないおじいちゃんでした。
契約者である私たちにはペットボトルのお茶が用意されており、夏の暑い日でわたしは当然のようにそのお茶を飲みました。おじいちゃんはどうしたかというと、自分の水筒を持っており、その水筒の中にペットボトルのお茶を補充して、なんともう1本もらっていました。「せ、せこい…」と思いました正直。
これ衝撃的で、忘れられません。おじいちゃんは慣れた様子で契約書にサインをして、わたしに「このマンションは駅から近くて立地がいいからね、いいと思う。」と言いました。実際、おじいちゃんが新築で買った時よりも値段が上がっていて、おじいちゃんは賃貸で10年以上家賃収入をえたうえで、買った時よりも高くわたしたちにマンションを売っているので、完全に稼いでいるんですよね。
いやー、お金持ちは倹約家=ケチだからこそお金持ちになるんだと理解した瞬間でした。
サウス家、ノース家の話、私の体験談から言いたいことはこれです。お金持ちになるためには徹底的な「倹約」。これ間違いありません。
億万長者になるための4つの質問
ではここからは後半に移ります。後半にお話しするのは、「億万長者になるための4つの質問」です。
これから、本書の中で著者であるスタンリー博士とダンコ博士が億万長者にしてほとんどの人がイエスと答えた4つの質問をご紹介します。
イエスが多いほど、あなたが億万長者になれる可能性が高いです。聞きながらぜひ質問に答えてみてください。ドキドキしますね。
①あなたの家庭では毎年予算をたて、それに従って支出していますか?
1つ目の質問「あなたの過程では毎年予算をたててそれに従って支出していますか。」いいかがでしょう。この質問を聞いたとき私はこう思いました。「年の予算って会社かよ…してねーわw」しかし、億万長者になる人たちはしているそうです。我が家では毎年の予算はたてていませんが、毎月の予算はたてています。
家計簿を妻がつけてくれていて、食費はいくらまで、交際費はいくらまでというように科目別に予算を立てて管理しています。そして、本多式蓄財法にのっとって、給料のおよそ20%を天引き貯金しています。
毎月の予算を12回繰り返せば、年予算になりますからね。
②食費、衣料費、住居費にいくら使っているか把握していますか?
2つ目の質問行きましょう。「食費、衣料費、住居費にいくら使っているか把握していますか。」家計簿をちゃんとつけていればイエスと答えられそうですね。
ポイントは家計簿をつけている人だけが知っているのではなく、夫婦ふたりとも知っているかということ。
本書にも載っていましたが、億万長者になるには一人が倹約家だとしても、パートナーが浪費家だとしたら絶対になれません。いわゆる「ぼく稼ぐ人、わたし使う人状態」ですね。この状態を避けるためには、家計に関する情報をパートナーと共有し、2人の夢にむかって協力して貯金するという体制が大事です。
この話について『賢いカップルが最後に笑う』という本のキクホン解説動画にまとめているのでよかったらぜひご覧ください。
もう大切なポイントは収入に占める家賃(ローン返済ふくむ)の割合ですね。
家賃はなかなか変えることが難しい固定費でこれが大きいと貯金することが困難です。頭金なしフルローンで家を買うと毎月の返済額が大変なことになるので、絶対にやめましょう。
賃貸でも必要最低限の広さの小さい家を借りることで家賃を抑えることができます。
③あなたは人生計画をたて日、週、月、毎年の目標をたてていますか?
次に3つ目の質問にいきましょう。「あなたは人生計画をたて日、週、月、毎年の目標をたてていますか」。おっ、なんか意外な質問ですよね。お金とは一見関係がなさそうな質問です。しかし、本書によれば億万長者になる多くの人はこの質問にイエスと答えています。
じつはこの質問も、さきほどご紹介した日本の蓄財王 本多静六が言っていることと一致しているんですよね。
本多静六は「人生計画の立て方」という本を書いていて、「凡人であるわたしがお金持ちになって幸せな人生をおくることができたのは、人生計画をわかいうちにたてて、それにもとづいて行動してきたからである」こう言っているんですよ。
私はこの質問を聞いて、どうして人生計画を立てることが、お金持ちにつながるんだろと自分なりに考えてみました。たぶん2つの点でいい効果があるんですよ。
1つは「倹約」に結び付くということです。定年後2000万円問題が一時期話題になりましたが、先を見通して人生計画をたてれば、そうか60歳以降で2000万円が必要なんだな、貯金しようってなりますよね。
もう一つの効果は、人生計画をたてて、目標達成をスケジュール管理することで、モチベーションや行動力が上がります。
たとえば、「今年は会社以外で自分の力で1円稼ぐ経験をする」「今月は本を10冊読む」「プロジェクトを成功させて会社に給料アップを交渉する」「月1万円稼げるビジネスを自分で立ち上げる」など。
人生計画や毎年の目標をたてることで「稼ぐ力」が上がるんですよね。この効果は絶対にあります。私も人生計画を立て、目標をスケジュール管理し、成果をあげていますので実証済みです。
④将来のために時間を立てて資産計画をたてていますか?
さいご、4つ目の質問にいきます。「将来のために時間を立てて資産計画をたてていますか。」これは本書によると億万長者ほど将来、価値が上がりそうなものを考えて買っているということでした。株はもちろん、事業投資もそうです。
「価値が上がるものを買う、また価値が下がらないものを買う」は自分の資産を減らさないために大切です。
小さな買い物、たとえばスマホなども人気のない安いスマホとiPhoneの最新機種を比べると、最初にお金がかかるのはiPhoneですが、使い終わったときに売るときの売却代まで考えるとiPhoneは高額で売れるので、実はコスパがいいのはiPhoneとなります。
もう少し大きな買い物だと車、さらに大きな買い物だと家ですね。どんな規模の買い物でも、「出口戦略=将来いくらで売れるのか」まで考えて買い物をすると、資産を減らさずに買い物をすることができます。
特に家を買うときはほんとに注意したほうがいいですね。我が家も将来的に得ること・貸すことを見越して都心駅近くに家を買いました。マイホーム購入を考えているという方はぜひ立地にこだわって買うようにしてください。
まとめ
はいここまで「億万長者になるための4つの質問」をしました。いくつイエスと答えることができたでしょうか。イエスが多いほど億万長者の素質ありですからね。イエスがつかなかった方も4つの質問の中から、これはできそうというものを選んで実践してみてください。
この本を読んで目からうろこだったのは、本物の億万長者は高級住宅街に住んでいない、ブランド物も身につけていないし、高級車も載っていないということ。
億万長者ほど「倹約家」だったとデータ・リサーチで結論付けているところです。要するにお金持ちほど「守り」がめちゃくちゃ得意なんですよね。攻める=稼ぐのが得意な人は多いけど、その中でも守りが得意で、堅実に投資する人が億万長者になれるというのが本書最大のポイントでした。
お金持ちになるための7つのコツ
最後にキクホン的補足として本書から私が学んだ知識を「お金持ちになるための7つのコツ」としてご紹介しておわります。
1、高級車やブランド物など浪費をしない
2、タバコ・ギャンブルをしない
3、固定費をさげて生活する
4、給料の20%を天引き貯金する
5、食費、衣料費、住居費など自分のお金の流れを把握する
6、買い物をするときは出口戦略をたてる
7、人生計画にもとづいて行動する
この7つです。
お金持ちになるための本として本書と併せて読みたいのがボードシェーファー「そろそろ本気でお金持ちになってみませんか」。
この本にはお金持ちになるための働き方、稼ぎ方が書いてあります。お金持ちになるための最強の武器になる本です。それに対して本書「となりの億万長者」はお金の守り方、最強の盾になる本です。
さあ、両方の本をよめばあなたは億万長者になるための最強の剣と盾を手に入れたも同然です。
億万長者になるために人生計画にもとづいて、たくさん人の役にたつことをしていきましょう。
※この記事は「【書評・本要約・音声配信ラジオ】聴きながすだけで学べるキクホン」(standfm、Youtube)の台本となります。本編が気になる方、実際の収録を聴きたい方は、下記のラジオをお聞きください。
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