終わりかけの夏に番組の企画書を15本書くに至る

お盆を過ぎて随分と涼しくなった。時折どこかから鳴る風鈴の音が悲しく聞こえたので、ああもうじき夏も終わるのだなと感じた。そうやって季節を感じられることに少しばかりの満足感を得ることがある。

この1,2週間は僕にとって過去最高に企画書を書いた期間だった。どれくらい書いたかというと全部で15本。テレビ番組の企画書というのは一本で10ページくらい費やすので結構な重労働である。

アイスコーヒを片手に額の汗を拭いながら必死に言葉をつないでいった。企画書とは響く言葉のつながりであり、企画の意図するところを正確に楽しく伝えなければならない。これが難しい。

とはいえ企画書を書かなければ今の若手は絶対に売れっ子作家になれないよ、と八坂さんが一番最初に教えてくれたこともあり、企画書や企画会議は無限にやれる自信がある。そこに一番のモチベーションをかけていると言っても過言ではない。

この15本の企画書は全部フジテレビに提出をする。基本的にフジテレビは毎年8月の第3金曜日ぐらいを締めに年一回の企画募集をする。つまり、今日が締め切りというわけだ。それでどうにか全て書き上げた。その達成感でこの記事を書いている。

去年はこの企画募集で2本の企画を通すことができ、年末年始の特番を作ることができた。初めての経験であり、僕にとってはとても縁起が良い企画募集である。僕自身もフジテレビでしか企画が通ったことがなく、何となくだが自分の中で「こうすれば企画が通りやすい」という企画書の書き方と企画の傾向性をつかんでいる。

去年フジテレビで企画を通したことで、この一年間はフジテレビの局員やフジテレビ関連の制作会社とのつながりが大きくできた。作家として会議の喋りやネタの精度、台本作成などの能力は依然低いままであるが、一応はそこそこ企画案を作って企画書を書けるレベルはあることで人を紹介してもらうことも多く、今回実に様々な企画の企画書を様々な人と一緒に書くに至った。

去年は生活情報番組の企画を作ることが多かったが、今回は恋愛、対決、一般人、ビフォーアフター、旅、お金、グルメなどなど分野が多岐に渡って企画することになった。特に自分としては実験的バラエティの開発に注力していて、そんな企画を数多く今回の募集に送り込んだのでどうなるか楽しみである。これらの企画が通ればフジテレビのバラエティは持ち直せるという自信も僕の中には少しばかりある。

とはいえ1本も通らないということもありえる。こればっかしは運だ。色々なことが加味されて企画の通る通らないは決まる。作家としてはとにかく一つでも多く企画書を書いて提出をしていくしかない。そこに光があるのだと思うし信じることができる。

今回の企画募集でまた企画書のレベルが上がった。結果が伴わなくても確実に自分のレベルは上がっているので今回仮に全滅だったとしても次は通せるだろう。いわゆる僕が大事にしている考え方の一つである三木谷曲線である。

こんなに企画書を書くのはフジテレビの募集くらいだ。しかし売れっ子たちは毎月どこかしらの局におびただしい量の企画書を送っている。年間100本作ってるなんて人はざらにいるので、僕なんてまだまだである。15本で正直グロッキーになっているので、先が思いやられる次第だ。

とにかく今回は書き切った。結果は早くて来週には来る。その結果もnoteでお伝えできればと思います。


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