似たもの親子

息子の学校の保護者会で、
お子さんのいいところなどをお聞かせください。
と先生に言われて困った。

いいところか〜、全然思い付かない。
先生の話は聞いていない。
宿題はギリギリにならないとやらない。
勉強を始めたと思ったら、アニメの話をしてくる。
好きでやってるはずのカポエイラの練習も「疲れたもう無理」ってずっと言ってる。
お土産に買ったお菓子なのにあげたくない全部自分で食べたい。
おいおいと思うことがたくさんある。

他の保護者の話を感心しながら聞く。
自分の番がくるまで、何か言わないとと焦っていた。

直前になって、ああ、そうだ。
生きているところだと改めて思った。
笑って楽しそうに生きているところが好きで、良いところだ。

「楽しいと言って学校に行くところです。よろしくお願いします。」

彼が楽しく幸せで自分のことが好きでいるように
いつも接していたい。

私は上手く出来ない自分のことを
責めて心の中でボコボコに殴っていた。

彼は時々それをやるのだ。
私がそれはやってはいけないよと注意した時に出てくる。
手をぐーにして顔をぽかぽか殴って見せて、
「おれはダメなんだ。」自分を罵倒している。

あれは私だ。気がつくまで長くかかった。
なんでそんなことするの。自分を殴っても意味ないよ。
って私がやってたことだった。

私も自分を大事にするから
きみも自分を大事にしてほしい。
私がきみを大好きなように、きみも自分を好きでいてほしい。
注意したいことがある時は、丁寧に伝えることにした。

東京ガスのCMが好きだ。
青木さやかさんがお母さんの「家族の絆　似たもの親子」
うちもよく似てる。
似てほしくないところばかり似ている。

めんどくさいことは後回しにするし
常に弱音愚痴言い訳を吐き
食べ物への執念がすごい
集中力もない
口下手で誤解されやすい

それでも
似てほしいと思えるように
楽しく幸せに生きていきたい。

なにがきみのしあわせ
なにをしてよろこぶ
わからないままおわる　
そんなのはいやだ

小さい頃きみが車の中でよく聞いていた。
アンパンマンの曲。
今は私が時々口ずさむ。