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齢ほぼ80歳の衣装ケースから #9着目 美しい地模様のジャケット&トップス

今日たっこちゃんの衣装ケースから出してきたのは地模様が美しいジャケットとトップス。

茶色のジャケットに見えるけど黒です。
スカートもあるそうだけど見当たらない。どこを探しても今のところ行方不明で

「勝手に捨てたんか?」
「お屋敷でもないのに見つからんはずがない」
などと私は疑われている。

光沢がある花柄に見えるの短め丈のトップスはかぶりタイプで、小さくて着られないと思ったけど胸も脇も余裕がある。
頭を通過させるのがやや大変だったけど。

手持ちの黒いワイドパンツと合わせたら似合うじゃないの、なかなかいいやん。

ジャケットは黒地に小さな花模様。襟やポケットにはトップスと同じ生地が使われている。

昭和の服だけど肩バッドは入ってないし、いま着たって全然おかしくない。

薄いラベンダーがかった裏地もよく合って洒落ている。これまで衣装ケースの中を整理しながら何度も見た服なのに、着てみて初めてその良さに気づいたよ。

50年か、60年くらい前に作った服らしい。

「あれとこれと裏地はこれでボタンはこれでって、生地から選んで作ってんで」

「これ着てたら、いいの着てるなぁ、どこで作ったん?ってよく聞かれたわ」

そうか、その時代は「どこで買ったん?」とは聞かれなかったのか。

「高かったやろ」って聞いたら
「高かったよ。でもあの頃は稼いでてん」
「いまはまったくやけどな」
「シマラーの服でも買われへん」
ときた。
たっこちゃんはしまむらのことをシマラーと覚えている。何を言ってんだか、しまむらの服なら買えるんだが、気に入るものがないだけなのに。

確かに服をあつらえるのは夢の夢の話だ。
たっこちゃんみたいに特別な体型の人は、洋服はあつらえるのが一番いいんだけど、なにせ娘に甲斐性がなく作ってあげられない。

高くてお気に入りだったのに、裏地はシミだらけで残念な状態で、これまた素材はわからない。

表示を探しながら、もしやとポケットを探ったらこんなものが表れた。

SUZUYO FANCY JACQUARD?
生地のメーカー名なのかな。
こっそり隠された秘密を発見したみたいでちょっと嬉しい。

《追記》

写真の整理をしていたら、この服を着ている写真がみつかった。モノクロの小さな写真でわかりにくいけど、たっこちゃんがたぶん「そうや」と言っている。

かわいいやん。


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