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ファシリテーター日記⑵_きちんとリセットする

NPO法人PAVLICでのお仕事。
自宅に比較的近い現場なので、電動自転車を漕いでむかう。自転車で行ける範囲とはいえ30分漕いでいたので降りたとたん太ももがわなないている。

7:35に学校入り、9:00前に始業。
都立高校の1年生むけに、2校時100分ずつ、クラス開きを目的とした演劇ワークショップを全クラスに実施する。1クラス2人体制でのファシリテーションだが、クラス数も多いので、コーディネーターさんについていただきつつ、10人を超えるファシリテーターでおじゃまする。

こちらも昨日の学校と同様に新学年が始まって早々にわたしたちに授業時間を預けてくださることが嬉しい。

昨日も演劇ワークショップをやっているので、生徒をよく観察して動くのではなく、自分の身体に残っている感覚にまかせてファシリテーションしてしまいがちだ。
きちんとリセットして事前情報、学習目標と活動目標を見直す。自転車を漕ぎながらそのことを肝に銘じた。

生徒を見る。名前を呼ぶ。無理せずゆったりやる。いいところは引き出しつつ、「こうするのが良いのだ」という価値観を提示しすぎない(価値観を“押し付けない”のはファシリテーターの基本と言われるが、ファシリテーターが新しい価値観を“提示する”のは時に有効だ。ゆえに、価値観を示すのはNGではないと思う。そのあたりはまた折を見て記すかもしれない)。意味づけしすぎず仕切りすぎず。宙ぶらりんでもいいので、そこに流れている空気を生徒と一緒に味わう、とでもいおうか。

ワークショップが終わり、各クラスの講師と先生がたで振り返り。先生がたからやってよかった、とお言葉をいただき安心した。
他のクラスの様子をきくと、ファシリテーションを調整してより難しいアクティビティにチャレンジしたクラスもあったようだ。こう聞くと私が担当したクラスもそうしたらよかったかしらん、とも思ったが、思い返せば、私が担当したクラスのひとたち、最初体育坐りをしてこわばっていた身体が最後はあぐらをかいてリラックスしていた。だとするとおそらくこのプログラム、ファシリテーションでよかったのだろう。

つくづくワークショップのファシリテーションには正解がない。



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