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21年1月10日(日)「この世に繋ぎ止めるスーパー」

感染者数ぐんぐんの世の中において、僕の世界は自宅とスーパーの行き来で完結している。前年比で運動量が90%減となっている僕にとっての身体を動かす機会はスーパーなのだ。付け足すと、昨今、列島に降り立っている寒気が僕のざらざら血液をいじめ抜いて生まれて初めてのしもやけを患ったのだ。

ネットで調べると散歩が有効とのことなので、僕のスーパー率が急上昇中。ちなみに今の店内は年が明けて最近のトレンドは節分になっている。豆から始まり鬼のお面やらが琴のBGMとともに照明の下で存在感を放っていた。無論、昨年、千と千尋の興行収入を越した鬼滅の刃のキャラクターがここぞとばかり鬼の主役の座を奪っていたことも忘れてはならない。

さて、僕が今日買いに行くのは市の指定ゴミ袋とスイーツ。この2点のみだ。…が、僕は見事にスーパーの戦略にハマった。夕方に最も需要があると言われるお惣菜コーナーにトラップが散りばめられていた。そもそも僕はお惣菜コーナーが大好きだ。作りたてのオリジナル弁当におにぎり、特産を生かした料理。そしてパパ向けの酒つまみ、これが美味い。しかもなかなか絶品が多い上に新商品のアップデート率も高い。スーパーに立ち寄って、見ない客はいないのではないだろうかと思っている。学生時代には割引シールが貼られるのをじっと待っていたくらいだ。

今日は運が良かった。人が集まってきたタイミングで割引を「30%引き」から「半額」シールで更新された!「半額」は魔法の言葉だ。500円が250円になるのだ。これはデカい。カツカレーとロコモコ、山盛り牛丼が全て半額になった。ハイエナのごとく近くにいた他の客が群がってくる。パートの兄ちゃんが挑戦的な眼差しで僕を見てくる。あたかも「どうだい?」とドヤで言わんばかりではないか。いくら仕事終わりで、カロリーが不足し、空腹が絶頂の僕でも…でも、そんな罠に…ハマりました(*'▽'*)

だって正月休みが明けで新年早々、上司にネチネチ攻撃されて修羅場を乗り越えたばかりなんだから!

自分にご褒美をあげる理由なんてあげればキリがない。つくづくそう思ってしまった。たぶんそのうち「今日も生きられたんだから」とか言い出しそう。

それもいいかも。美味しいお惣菜を安く手に入れる。そのために今日という日を命懸けで過ごす。この世に自分を繋ぎ止める理由なんてその程度がちょうどいいのかもしれない。そんな事を思いながら、沈みかけた夕日の残滓が残る西の空を眺めたのでした。

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