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「編集とは」。vol.4

今日も残業中ですが、明日の休日出勤に持ち越します。

編集とは。続きです。前回同様、月刊誌のさらに情報誌の編集ってことで、具体的な内容になります。

第一特集で行うことが多いですが、「しかけ」と呼ぶ施策があります。具体的にはクーポンだったりラリーだったり、コラボや限定メニュー、読者特典や読者プレゼントなどを指します。

特集の大枠の内容は「テーマ×しかけ」で決まるかなと思います。

第一特集はさらに、切り口を決めて取材先を探し、絞り込むための条件を設定します。

途中ですが、忘れそうになるとっても大事なこと。ターゲットです。広告ほどではないですが(読んでくれるなら、ぶっちゃけ老若男女誰でも大歓迎)、雑誌の立ち位置を決めるにも、ターゲットに誰を想定するかは大事だし、どういう特集を組むのかにも関わってきます。

余談ですが、弊誌は編集長によってかなりターゲットが変わった(意図せず自然に)雑誌かなと思います。部員が女子だけになった時点で、諦めたジャンルは少なくありません。

さて、切り口と条件の話ですが。

取材先の候補リストは必ず作ります。ただ漠然と「観光スポット」というテーマだけでは、いくら田舎だと言ってもかなりの件数に上ってしまい、どうしようとなって会議は止まります。

切り口は、例えば「夫婦で行きたいデートスポット」とか「レンタサイクルで巡る穴場スポット」とか、出発点では数を絞ることが目的だったとしても、着地点ではある程度のターゲット像も絞られる形になります。

絞り過ぎて紹介できる先が必要数まで届かなくなってしまうことも、会議の場を経てリサーチしてみて判明することもあります。そしたらその切り口はボツになったり、特集内のサブコーナーになったりします。

会議の場では、あらゆるアイデアを出しておくことが、後々の役に立ちます。ボツネタを別の角度から見直して、特集内のちょっとしたコラムに落ち着いた結果、読者から予想外の好評を得ることもあります。

第一特集のテーマ、切り口、条件の例を挙げてみます。

◆テーマの例(最初は広過ぎてもOK)
居酒屋、ラーメン屋、ランチ、お出掛けスポット、新そば

◆切り口の例
(居酒屋)昼呑みしよう、居酒屋ランチ、1人呑みのススメ
(ラーメン屋)ワンコインラーメン、餃子とラーメン、坦々麺
(ランチ)ご飯おかわり無料ランチ、ワンプレートランチ、野菜たっぷりヘルシーランチ
(お出掛けスポット)異国を感じる穴場、1カ所で長〜く遊べるスポット、親子で楽しい遊び場30選
(新そば)産地別!手打ちの新そば、あったかい新そば、新そばを持ち帰りしよう

◆条件の例
有料掲載に限る、読者プレゼント3,000円以上、有名人セレクト、店内手作りの店、地元食材を5つ以上使うこと、無化調(化学調味料不使用)の店、創業○○年以上、、、などなど。

※なお、条件そのものがテーマになる場合もあります。

このような切り口、条件の掛け算や足し算、引き算で導き出した特集テーマを元に、何をどう見せるのか、次はページの構成要素を考えます。

どうしても、長くなってしまうなぁ。続きはまた明日。

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