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エフェクチュエーションとレゴ®︎シリアスプレイ®︎(6)機上のパイロットの原則
起業家の成功行動を説明する「エフェクチュエーション」にはいくつかの原則がある。今回も以下の書籍をもとにそれらの原則とレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドとの関係を考えていきたい。
機上のパイロットの原則とは
この「機上のパイロットの原則(飛行機の中のパイロットの原則)」は、成功する起業家に特有の不確実な未来への向き合う姿勢を語っている。それが良くわかる以下の文章を引用しよう。
コーゼーションの論理とエフェクチュエーションの論理は、いずれも未来をコントロールすることを目ざすものであるが、コーゼーションは、「不確実な未来における予測可能な側面」に焦点を合わせる。この論理的前提は、未来が予想できる範囲において、われわれは未来をコントロールできるというものだ。一方、エフェクチュエーションは、「予想できない未来のなかのコントロール可能な側面」に焦点を合わせる。この論理的前提は、未来がコントロールできる範囲では、予測は不要だというものだ。
つまり、成功する起業家にとって、大事なのは予測の及ぶ範囲ではなく、コントロールの及ぶ範囲である。このコントロールが及ぶ範囲とは、自分が意図した通りの結果が得られる範囲と言い換えることができる。
コントロールは100%か0%かの世界ではない。特に人間関係などが絡むと思い通りに動いてくれなかったりすることがある。それらを必要に応じて改善したり、ある程度のところまででも物事が回るように、仕組みを設計したりする。
交渉が効かない取引相手や競合などはコントロールができない場合には、そこから離れ他の人を探すということも必要となる。
いずれにせよ、成功する起業家は、正確な予測をしようとする代わりに、自分のコントロール範囲を強化することに意識を集中する。
レゴ®︎シリアスプレイ®︎との関係性
人は自分のコントロールできることについて十分な認識をもっていないことがある。まずは、自分がコントロールできる範囲をしっかりと認識することが重要であるのでそれに基づいたワークが求められるだろう。
自分自身がコントロールできる対象は、考えているよりも多い。多くの場合、忘れている。それを引っ張り出すために、手を動かしモデルを作ることで思い出させるのは一つのアプローチである。
一口にコントロールといってもそのあり方はさまざまであるので、その関係性をコネクションパーツで表現してもらうことでその認識を深めることもできるだろう。
コントロールできる対象を想起し、その関係性を表現してコネクションしていくことでビジネスモデルならぬ、ビジネスシステムを作っていくワークは、その人のエフェクチュエーション的思考を強化するのに役に立ちそうだ。
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