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インポスター症候群をレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドで回避する

インポスター症候群とは

 日経ビジネス4月24日号の記事の一つに「インポスター症候群のマネジメント 管理職のスキルアップがカギ」という記事が掲載されている。

 インポスター症候群とは、能力があるという客観的な証拠があるにも関わらず、「私は能力があるかのように他の人を騙している」と感じてしまう経験のことである。記事によれば、1970年後半の研究で指摘されていたことだが、現在でもこの感覚を持つ人は多く存在しているという。

 「今回は成功したが、次にうまく行かなかったらどうしよう」という不安は誰にでも、多かれ少なかれ感じる機会はある。いろいろなことが変わっていく現代社会であるがゆえにそのような人が増えていても、全くおかしくない。

インポスター症候群の原因と回避法

 インポスター症候群の原因のひとつは、その人が掲げる高すぎるハードルの設定にあると言われている。もう少し突っ込めば、飛び越えるべき「ハードル」があるとした時点でインポスター症候群へと向かうリスクが生じてくる。

 目の前に何かのハードルがあって自分がジャンプして超えるのではなく、自分の足下に経験を積み上げて、目指す場所との距離を縮めていく,,,というように仕事の基本的な仕事に対するメタファー(暗喩)を変えることで、インポスター症候群に罹患することを避けることができる。

 このとき、大事なのは自分の足下がどうなっているかである。足下にあるものは、これまでの経験や感情が固まってできてきた「自分らしさ」についての自己認知である。アイデンティティといってもよい。過去の経験が素材になっているので時間と共に減ったり縮小することはない。つまり、アイデンティティ・ベースの思考の先にあるのは「失敗」ではなく、のびしろや積み上げなのである。

レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドが貢献できること

 レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドは、ブロックの特性も借りて、なかなか言葉では捕まえにくい、アイデンティティを表現し自分で感じやすくする。
 これによって、人々が自分自身について考え、自己認知を深めることを支援することができる。
 さらに、「これからの仕事やチャレンジがあなたにもたらすことはなんだろう」という問いで追加の表現をしてもらうのもよい。このワークをすることで、仕事をするという経験は、アイデンティティ・モデルに何かを付け加えることであり、何かを奪っていくことではないというメッセージが自然とその人に入ってくる。つまり、「誰かに過大評価されているのが重圧」「次は失敗するかもしれない」などという仕事への向き合い方を避けることができる。

同じジャンプするのでもブロック表現だと趣が異なる。
明るいカラーは仕事で得た経験やアイデア。

 目指したい方向に向かって経験と共に、ブロックは伸びていくのである。

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