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レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドは戦略の実効性を高める

 この記事のヘッド画像は、クリエイターdhjunkさんによるものです。作成時に添えられたコメントには『雑誌「ハーバードビジネスレビュー」93年〜20年の特集と記事タイトルから頻出語を抽出してワードクラウドを作成しました。』とのこと。

 『ハーバード・ビジネス・レビュー』は、経営者から、ビジネスマン、研究者、ビジネスを勉強している学生まで幅広く読まれている雑誌です。日本語訳されたものを集めた日本版も毎月1冊ずつでています。

 さて、そのオンライン版では面白い記事(小論文)がピックアップされて紹介されるのですが、つい最近、以下のような記事が出されていました。ヘッド画像の中心にもあるビジネスのコア・ワードの「戦略」についての記事です。

多くの戦略は戦略になっていない。だから失敗している。

 どうして「戦略になっていない」のか、本論ではいろいろと述べられていますが、そのなかの最も大きなことの一つは、戦略の実態が「目標(かけごえ)のみ」になっていて、現場の人間が自分の行動、アイデア、決定等が戦略に沿っているのかどうか判断できていないことだと思われます。

 経営者からみれば、社員が判断できないことが不思議に映るかもしれません。でも経営者が、やすやすと判断できるのはその目標の裏にある思考回路そのものがセットになっているから。つまり相当な時間とお金とエネルギーを投じて構築した戦略(と思っている目標←これはこれで大事)の持つパワーが発揮されないのです。

経営者の思考回路を見える化する

 経営者が日頃から自分が何をどう考えているのか、何回も何回もしつこく聞かせ、社員もあきずに熱心に聞き入るような文化がなければ、なかなか全社的に戦略は浸透しないでしょう。実際に毎週全国から社員を集め、社長の話を聞かせる会社もあるようです。

 会社の目標の裏にある経営者の思考回路が見える化できたら...それを使って社員が自分と経営者との判断をすり合わせるトレーニングができたら...。実はもともと、レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドはそのための手法として開発されました
 以下の本の第7章にもその経緯が紹介されています。

  実際にはレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドをつかって経営陣の思考回路の見える化をすると、手を動かしているうちに重要なことを思い出したり、作品からいろいろなことに気づくことになります。そうすると、実際には経営者の思考回路がその場で作られていくことになります。また、いろいろな事態を想定した上で、経営者ならそれにどう対応するのかも表現に埋めこんでいきます。そうした性質からそのワークは「リアルタイム・ストラテジー」と呼ばれています。ちょっとカッコイイ名前ですね。

 「リアルタイム・ストラテジー」では、参加者がいろいろなことを考えて思考回路が表現された大きな作品をつくります。レゴ®︎シリアスプレイ®︎ではお互いの知恵を連結させることも得意(より一層良いものができる)ですので、経営者を中心としたチーム(経営陣)で行うことをお勧めします。

 ただ、未体験の方ですと、ファシリテーターがつきっきりで、トータルで2〜3日かかります(分割して少しずつすすめることもできます。)。以下の写真はその一例です。説明書きもなにもないので、作っていない当事者には作品の意味はわからないとは思いますが、作品の雰囲気だけでも知っていただければ。

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まとめ

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 社内広報への寄稿・インタビュー・講話などでは、なかなか捉えきれない部分をブロックで表現することで「戦略をどう社員が実現させていくか」という問題に切り込むことがレゴ®︎シリアスプレイ®︎にはできます。

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