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嘘つきが教える嘘つきはこういう奴/嘘つきを相手にする職業編

 嘘のつき方というのは何も初めから知っているわけではないことは明白だろう。初めは間違い・勘違いから吐いた言葉が嘘になってしまったのかもしれない、それが何度も繰り返されると明確な利益(バレずに怒られなかった、もしくは何か買って貰えたなど)になり嘘をつくことで得をすることを覚える、一説によると嘘をつき始めるのは生後6ヶ月頃からとされ、手足をある程度自由に動かせるようになるより先に嘘を覚えるのである。やがてそこから成長と共に人は嘘が上手くなっていくがある程度までいくと上達速度がガクンと落ちる、個人で試行錯誤するのには限界がある、ではどうすべきか?そう、教えてもらえばいいのである。
 嘘について一番知っているのはやはりプロだ。嘘のプロといえば詐欺師だ。では詐欺師に弟子入りすればいいのか?違う、犯罪詐欺師達の目の上のたんこぶになるのが一番手っ取り早い。警察だと知能犯を扱う捜査二課、その他だと弁護士も詐欺師と相対する場面が多いだろう。詐欺師の詭弁を一番よく聞く職業であるからある程度仕事になれる頃には詐欺師がどのように嘘をつくか大体分かるようになる。敵として詐欺師の本気を受けて騙され続けることで初めて得られる耐性があるのは想像に難くないだろう。そうして得られた嘘への耐性は武器にもなるのである。
 どうやって詐欺師は嘘をついてくるからどうやったらその嘘を見破れると知っているということは嘘のつき方と暴かれないための方法の両方を知っていることに等しい。詐欺師の行った詐欺をアップグレードすることだって可能なのだ。
 しかし、もちろんそんなことをしてバレた際は晴れて自分も詐欺師として牢屋に入ることになる。それは勘弁だろう。
 嘘の上手いつき方を知っている、それすなわち武器を持っているのと同義である。嘘の扱い方を謝れば詐欺師に堕ちてしまうからこそ嘘つきを相手にする職業の人間はしっかりと線引きをしている。こういった嘘はつかないという線引きをしっかりして人の迷惑になったり犯罪になったりしないように嘘をつく人が多い。嘘の種類としてはジョークが多いだろう。長い期間嘘をつき続けることは稀で大体は数分もしないうちにその場でネタばらしをする。こうすることで信頼を守ることができるし大事になることを防ぐことができるからだ。

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