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不満と騙されやすさの仕組み

 人は不満がたまると騙されやすい。
 人の脳みそはいいようにいいように考えるシステムがあるのは前項で説明したとおりである。それを加速させるのが不満である。
 人が生きていくうえで不満は切っても切り離せない、もっといい結果になったらいいのに、もっと待遇が良くてもいいはずだ、もっとやりたかったことがあるのに、もっと、もっと、もっと……という風にそんな不満を生活の中で増やしては引きずっている。
 増え続ける不満はどこかで解消しなければならない、そこで人間は様々な方法でそれらの不満を解消するわけだ。八つ当たり、合理化(もっともらしい理由をつけて納得する)、現実逃避、退行行動(発達の前段階に戻ったような行動をとる)、代償(他の欲求に置き換えて満足する。スポーツによるストレス発散などがこれに当たる)など様々な不満の解消方法がある。
 この中から代償→合理化→現実逃避→八つ当たり→退行行動の順で不満の大きさに応じて解消方法が選ばれる(右に行けば行くほど不満は大きい)。
 不満が大きければ大きいほど楽をしたがる程度も大きくなる。つまり不満が大きければ大きいほど騙しやすいということである。
 例えばお金が欲しいとする。そこにこんな話が舞い込んでくる。それはこの会社に投資すれば倍額返ってくるというものであった。あなたがある程度お金のある人物ならまず疑い投資する確率は低いと言えるだろう。しかし金に困窮している人、例えばあなたがパチンコ大好きなギャンブル狂だったとしよう、もちろんのこと少しは疑うがその疑いの程度が浅いのである。お金がなくて今すぐお金が必要であればあるほどあまり疑わずに安易にその投資話に乗ってしまうのである。
 これを日常生活に転用すると例えば恋人が見つからないような人に「恋人見つけてやるからついてきてくれ」と誘いだし、ただ遊びにつれていき自分のやりたい遊びにつき合わせるなどというのがある。ちなみにこれは筆者の実体験であったりする。
 このようにこの方法は何かをする代わりに何かをしてくれという言い方が効果的である。
 もちろんのこと提示した何かを実際にしてあげる必要はない、その何かが相手の不満にあっていれば半信半疑であれ付き合ってくれるだろう。このテクニックに必要なのは相手を観察する能力、友達同士なら何を望んでいるかわかりやすいので使うなら友達が効果的だろう。
 このテクニックは不満が小さい人には通用しにくい

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