大阪ぎらい

 近畿二府四県の中でも大阪はコミュニケーションの取り方が独特だと感じる。
 京都も独特なものがあると言われるが大阪ほどでないと感じる。大阪は商人質で京都は皮肉質なコミュニケーションが多いらしい。私の故郷である滋賀は農民気質な人が多いというのかゆっくりとした口調の人が多く、コミュニケーション方法として1語何か言われたら2語で返すというのが礼儀だった。例えば「綺麗だね」と言われたら「ありがとうございます、あんまり言われないんでうれしいです」のように感謝にプラスして1語添えるのである。
 これは京都も同じようなもので皮肉文化が京都にはあるが返答形式が似ているので言葉を返しやすいのである。しかし、大阪の場合は1語には1語で返さねば「いつまで話してんだ」という目で見られる。話すスピードも話題の代わるスピードも滋賀とは全くの別物で生まれてから養い続けた会話法が役たたずのゴミになるのだ。
 同じ言葉でさえ意味が変わってくる。方言とかそういう話ではなく馬鹿とか阿呆とかそういった言葉が親しい中でのコミュニケーションなのだ。故に大阪以外の人にはキツく聞こえる言葉も大阪人にとっては普通に会話をしているだけということもある。同じ言語、日本語で関西弁を喋る生物なのに言葉の使い方が違うためにコミュニケーション難に陥るのだ。大阪人の言葉の妙を聞き分け判別できる能力がないと大阪の人とは仲良くしづらい。

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