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小説 Life with cat 4
「はあ、今日も疲れたな」
軽かったはずの体はすっかり仕事により普段と変わらない着ぐるみを着ているような重さと古いPCのような処理の脳へと変化していた。
「もう10時か。早く帰って寝よう、、、」
クロスバイクで街灯の少ない住宅街を駆け抜け、マンションへ着くと夕食を買うのを忘れたことに気付く。
「・・・もう何も食べずに寝ようかな、、」
冷たい玄関扉を開き、手探りでスイッチを押し明かりを点けると目に飛び込んできたのは、いなくなると思ってたはずの猫の姿だった。
「ニャ、ニャー」
「出ていったんじゃないのか、戻ってこなくてもいいのに・・・」
すっと持ち上げて抱きしめてみる。ほんとに人懐っこい猫だ。
猫の体温が頬から体の中に伝わってくることを感じる。なんなんだこれは、
「今日は疲れた、なんでこんなことしているんだろう俺は、、、」
猫を抱きしめていると体の中から涙が頬を伝いこぼれていく。
「何泣いてるんだろう、情けないな本当に、、、そうだお腹空いてるんじゃないか。ちょっと待ってろよ。」
ワイシャツのまま玄関を飛び出し近くのコンビニに駆け込む。キャットフードを買い足早に猫の元に戻る。
こちらをじっと観察し皿にキャットフードが入っていくことを見守っていてくれている。
「ほら、お腹空いたろ食べな。」
匂いを入念に確認し大きく口を開き、一つ一つ頬張っていく。次は自分がその様子をじっと観察してみる。
「・・・かわいいな。しまった俺の晩御飯を買うのを忘れた。」
せっかくコンビニに行ったのに自分に必要なものを買うのを忘れていたことに気づき一人で笑ってしまう。
「・・・これっておいしいのかな?」
何を思ったのか皿に移したキャットフードを手に取り、口へ運び咀嚼してみるが想像していたよりおいしく感じて笑ってしまったがすぐに我に返る。
口の中にキャットフード後味が残ってしまったので歯磨きをし、食事を済ませた猫を横目にベッドへ入り、そのまま心地よい眠りについた。
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