義母と初めてのティータイム
このところすっかり連絡することが減っていた義母のことが気にかかり、ふと電話をかけてみた。特に用事はないもんだから、何を話そうか少し緊張しながら。
すると、なんと向こうも同じ日に電話しようと思ってくれていたようで、着信画面にわたしの名前があってびっくりしたそう。
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家が近い私たちは、午後にお互いの家の中間地点あたりで待ち合わせ、運動不足解消もかねて、歩いて買い出しにいくことに。
最近は病院の受診も増えていると夫から聞いていたので、道すがら体調のことを聞く。義母には夫(実の息子)の話をすると喜ぶので、意識的に話題を多めにする。
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買い出しを終え、そのまま帰宅するかと思っていたら義母が「お茶していくか?」と(!)
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実は結婚前、義母から長いこと避けられていた時期があったので、一緒に買い物に行ったり、ごはんに行ったり、というのは私のひそかな憧れだったから、ふたりきりでお茶なんて今度は私がびっくりする番だった。
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甘いもの(特にあんこ)が食べたいという義母を連れて、落ち着いた店内ながら若者にも人気のあるカフェへ入る。
カウンターに横並びに座ってメニューについて説明する。
そして義母が注文したのが「煮込みスパゲッティ」とカフェオレ。
(あんこじゃないじゃん…!)と思ったけれど(笑)、私も好きなメニューだったので何も言わないことにする。
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あたたかい飲み物もジョッキ並みにでかいそのお店で、日が暮れてきて「そろそろ夕飯の支度するかね」というタイミングまで楽しめたのだった。
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来月ひとり旅をすると話した私に、足腰の弱ってきた義母から「行きたいところは行けるうちに行っておきなね」という言葉をもらって。
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10年前、義母とのことで悩んでいた自分に、こんな日が来ると話したらなんて言うだろう。
またこんな時間が持てたらいいな。
「縁」というものを感じた日でした。