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企画とアイデアの違い

「企画」と「アイデア」は関連していますが、内容は異なります。
現実では、同じような意味で使われることも多いです。

しかし違いを認識しておくことで、自分がそれぞれの作業の時に携わった時に、何を考えるべきかが明確になります。

簡単に言えば、アイデアは「何をしたいか」、企画は「どのようにそれを実現するか」です。
アイデアは企画のスタート地点であり、企画はアイデアを具体的な行動に移すプロセスです。

例えば、「〇〇を解決するための新商品」がアイデアだとすると、企画は「誰にいくらで、どこで売るのか(ターゲットはいるのか、買ってもらえるのか)」「どのように材料を調達し、どこで、どのように作るのか(いくらで作れるのか)」「安全はどのように確保するのか」などを計画していくことです。

つまりアイデアと比べると企画はより労力がかかる作業であるとともに、企画者によって結果が大きく変わります。
一方で、アイデアも、企画や実行を見据えたものであったり、企画意欲に繋がる魅力的なコンセプトがあったりすることが、アイデアの質に関わってきます。


アイデアとは

アイデアは、新しい考え、概念、方法、または構想などが含まれます。
問題を解決したり、新しい製品やサービスを生み出したりするための最初の考えや目指したい目標などのことで、その実現可能性や実行計画が明確であるかどうかは問われません。

アイデアを出すための手法や考え方

アイデアを出すためにはさまざまな手法や考え方があります。以下にいくつかの一般的なアイデア生成の方法を挙げてみましょう。

ブレインストーミング
通称ブレストと言われるものです。グループで集まり、自由にアイデアを出し合う手法です。批判や評価を避け、なるべく多くのアイデアを集めることを重視します。

マインドマップ
キーワードを中心にして放射状に連想や関連する要素を書き出す手法です。アイデア同士のつながりを可視化するのに役立ちます。

問題解決法
問題を細かく分解し、それぞれの要素に対してアイデアを考える手法です。問題を小さな部分に分けてアプローチすることで、新しい視点を見つけます。

アナロジー
他の分野や事例からアイデアを借用する手法です。類似の状況にある事例を真似て考えてみましょう。

逆思考
逆の視点から問題を考える手法です。問題の逆を取ってみることで、新たな施策を生み出せることがあります。

シンキングハット
6つの異なる視点を模倣するハットをかぶることで、異なる角度からアイデアを考える手法です。感情、事実、創造性、批判、楽観、管理の視点を使い分けます。

これらは良く知られている概念的なアイデア生成の手法で、実際には人それぞれのアイデアの出し方はあるものです。
もしアイデアが必要なのに浮かばない時など、困った時に試してみると良いでしょう。

企画とは

企画は、具体的な目標を達成するために、アイデアを実現可能な形にするプロセスを指します。
企画は、アイデアを具体的なアクションステップや計画に落とし込むために、誰が、何を、どのように行うのかという実行面に焦点を当てます。
具体的な予算、リソースの割り当て、スケジュールの設定なども企画の一部です。

企画策定のために必要なこと

企画を作るためには、様々な要素が考慮される必要があります。以下に、企画を形成するために必要な一般的な要素をいくつか挙げてみましょう。

目標と目的
企画の根本になるのは、何を達成したいのか、どのような目標を持っているのかという明確な目標と目的です。

ターゲット設定
対象とする主な受け手や顧客層を設定します。彼らのニーズや関心を分析することは、企画の方針づくりに特に大切です。

課題や問題の抽出
解決しようとする課題や問題を明確に定義し、その問題がなぜ重要であるかを説明できるようにします。

具体案(ソリューション:解決策)
企画の骨子となる部分です。問題解決のために何をするのか、具体的なアイデアや提案を提示します。
この具体案の部分が、先の「課題や問題の抽出」とリンクしているかどうかは、企画の質として最も重要な部分です。
例えば、課題として「集客が必要」と述べたあとでの具体案は、「集客を叶えるもの(ソリューション)」になっているかどうかです。
もちろん、企画段階で成果は約束できませんが、その可能性を感じられるかどうかは大切です。

実行イメージ
完成図を表現します。具体的には、絵や試作品などです。
デザインや機能、テイスト、質感などを分かるようになることで、具体的な制作計画が立てやすくなるとともに、関係者内でのイメージの統一に繋がります。

実施計画
施策を実行するためのプロセスを詳細に計画します。必要なコトやモノ、スケジュール、人員計画などが含まれます。
実行に伴うリスクも洗い出し、それらを管理するための対策も検討しておきましょう。

予算
企画を実行するために必要な予算を評価し、割り当てます。

まとめ

これは一般的な企画の概論的なもので、もちろんプロジェクトや目標によって企画に必要な要素は異なります。ただし、上記のような要素を常に意識しながら、現状のアイデアを詳しく検証・検討していくのが企画の作業です。
思いついたアイデアを実現させるためには何が必要なのか、見えてきます。


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