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メディアが発表した2024年のヒット予測って当たってる?

2024年も半分が過ぎました。
下半期に入る今、昨年秋に日経トレンディが発表した2024年のヒット商品予測をあらためて見てみましょう。
みなさんは、当たっているという実感はありますか?

日経トレンディ2024年のヒット商品予測(2023年11月発表)

【1位】ドローンショー&空中QR
【2位】未来のレモンサワー
【3位】新Vポイント
【4位】「駅ナカ」コストコ
【5位】ARグラスワーカー
【6位】Privacy Talk
【7位】痛いコスメ
【8位】パワードシニア
【9位】機能性ランドセル
【10位】A2ミルク
【11位】カチャカ
【12位】コンビニコーヒーサブスク
【13位】おいしいオートミール 新ごはん
【14位】片道レンタカー
【15位】新NISA向けロボアド投信
【16位】アライ
【17位】低アルスーパードライ
【18位】グラフォア
【19位】妊活おりものシート
【20位】PayPay商品券
【21位】イマーシブ・フォート東京
【22位】スナックメロン
【23位】ケアナボン
【24位】ロキソプロフェン風邪薬
【25位】USJドンキーコングエリア
【26位】肉野菜同時レンチン調理
【27位】Smafoo/Locatone
【28位】黒部宇奈月キャニオンルート
【29位】ポストZenly
【30位】INSPIRE

「2024年ヒット予測」の選考基準
(1)その商品の売り上げ、販売量が伸びることが予想される
(2)これまでにない画期的な技術や着眼点がある
(3)それによって消費者の生活スタイルが変わる可能性がある
評価項目
【売れ行き】:売り上げやシェアはどれだけ拡大しそうか。どれだけ人を集めそうか。 売れ行きはどれくらい継続する余地があるか
【新規性】:これまでにない画期的な技術、着眼点、売り方の工夫があるか
【影響力】:他社の追随を呼んだか、あるいは従来にない市場を形成するか。 生活スタイルや社会の常識を変えて、世の中に影響を与えそうか


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私が自身のまわりで、”注目度があった””話題になった”と感じられるのは、4、5つでしょうか。
これは環境やライフスタイルによって多少の差があると思うのですが、世間全体ではもっと少ない人の方が多いかと。

日経などのメディアは基本的に企業発の情報を扱うので、「選考基準」にもあるように、実質「日経が選ぶ新商品紹介」になっているのですよね。

マーケティング業界で発信される情報には、「企業(提供側)目線」と「消費者(利用者側)目線」があり、本来マーケティングはこの2つを結びつけるものなのですが、メディアが発信するものはどちらかに偏ったものになりがちです。
マーケティングビジネスも受注業の側面があり、クライアントの利益を目的とすると、視点は偏ってしまうものです。

では、消費者目線によった情報としてはどんなものがあるかというと、一般的にはアンケートや売れ行き情報、現代では検索ワードのボリュームなどがあります。

以下は、利用者データを基にしたトレンド予測です


ピンタレストは世界(欧米)ベースの情報になっていますが、楽天だと日本の生活にマッチしていそう・・・なのですが、ちょっと微妙?
やっぱり人によって受け取り方は違うでしょう。

また多くのマーケッターが、「ユーザーに訊く」ことで必ずしも答えが得られる訳ではないことを知っているはずです。
アンケートにはバイアスがかかりますし、検索ボリューム=需要とは限りません。

これがマーケティングの難しさ。
提供者と利用者のニーズがマッチした結果があってこそのヒットですし、何を持ってマーケティングの成功とするのかは様々です。
マーケッター、プランナーも、販売者側にいて「商品を売ることを目的にする」人と、消費者側にいて「ニーズを分析する」人の2タイプがいます。
自分がどちらにいるかによって、情報の受け取り方はことなります。

日本では一般的にマーケッターというと、商品を販売する側にいる人の方が仕事として成り立ちやすいので、商品やサービスの「すごいところ」「新しいところ」に注目したストーリーが多くなります。

日本はすでに、いわゆる「新商品」が売れにくくなっている社会です。

企画やマーケティングに関わっているみなさんは、ぜひ、独自の視点でヒット予測を立ててみて下さい。

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企画の種は、PR・販売促進・商品開発など、様々な企画に携わる方にとって、アイデアや資料として使える情報を提供しています。営業や販促の企画を作る際の初期アイデア、参考資料等としてご活用ください。
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企画の種で過去情報としてまとめているヒット年表も、独自視点を織り交ぜたものですが、事例として参考にしたり、時代の分析などにご活用ください。




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