自分のため12
兼近がプリンを食い終わった頃には俺の涙も止まり、とりあえずブラッシュアップした2本をやってみた。
ネタ合わせをしているだけで楽しくて、幸せ過ぎて、頭までおかしくなりそうだ。
まさか、またこうして兼近とネタ合わせが出来るなんて…
「よくそんなに涙出ますね」
「君のせいだけどね!」
兼近に貰った俺の人生は、兼近が居てくれなければ成立しない。
いや、今は生活出来てるから成り立ってはいるのか。
でも、楽しくない。
「ほら、続きしますよ」
「そういえば、漫才いつやんの?」
「あれ、言ってませんでしたっけ?18時です」
「え、今日じゃないの?」
「ん?今日ですよ」
「今日の!?え、今日の18時から?どこで?」
「会場はもっちーと小澤が探してくれたんで、後で名前聞いときます」
「え、君新ネタ覚えられる!?」
「余裕っすよ」
3本新ネタにしなくて良かったと心の底から思う。
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