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【おすすめマンガ紹介】第一部完結したBORUTOがいつの間にか無茶苦茶面白くなってたから布教したい

言わずと知れた国民的人気漫画、NARUTO……、の息子、ボルトが主人公の漫画。
名前だけは知ってるけど、ちゃんと読んだことはないって人が多いのではないかと思います。
自分も連載始まった当初だけ読んでて、長らく止まっていたのですが
最近一部が終わったという話を聞いて一気読みしてきました。
すると……、

知らない間に無茶苦茶面白くなってました!!!

今、20巻まで出てるので「今更……」と思って二の足を踏んでる人や、
NARUTOは読んでたけど、BORUTOは読んでないって人に
是非読んで貰いたいと思い、紹介記事を書きました。

◆どんな話?

既に知ってる人も多そうなので簡単に説明すると、
NARUTOの主人公うずまきナルトの息子、うずまきボルトが主人公。

12歳のボルトがサスケの娘のサラダや大蛇丸の息子(クローン)のミツキと一緒に忍者として、任務をこなしたり、修行したりして強くなっていく姿を描いた漫画です。
ボルトの時代にはナルトの時代に合った戦争も終わっていて平和な世の中になっているため。
序盤のボルト達はナルト達に比べると過酷な任務や事件もなく、
反抗期を迎えているボルトとナルトとの親子の確執が話のメインになっています。

サラダやミツキとのやりとりもナルト時代に比べると平和な青春モノのような雰囲気になっており、(戦争終わって、尾獣の問題も解決してるのでそうなって貰わないとナルトやサスケ達が報われないのですが……)
NARUTOの続編ではあるのですが、序盤は微妙に雰囲気の違う漫画になっていました。
NARUTOが好きでBORUTOを読み始めた人が脱落したのがこの辺りが原因ではないかと思います。
自分もこの辺で一度読むのを止めてしまっていました。

序盤の感想でよく見たのが、「ナルトに比べてボルトが恵まれすぎ」でした。
確かに赤ん坊の時に両親を殺され、中に九尾が居ると言うことで里中から化け物として遠巻きにされていたナルトと、
優しい母親(ヒナタ)と自分を慕ってくれる可愛い妹(ヒマワリ)がいて、仕事で忙しく殆ど構って貰えないとはいえ、自分を大切に想ってくれてる父親のナルトが居る。
里では火影の息子と言うことで一目置かれていて、友達も沢山。
成績も別に悪くはない……、と。ナルトの子供の頃に比べると初期のボルトは、恵まれた環境の子供がそれでも現状に不満を持って反抗している。
としか言い様がない状況だったと思います。

ただ、一部が終わった時点でこの印象は180度変わってます。
コレやるためにボルトはこのスタートだったのかと驚愕しましたし、
今はある意味、子供時代のナルトより悲惨な状態にボルトは追いやられています。

一体何があったのか次で紹介していこうと思いますが、
がっつりネタバレになるので、ネタバレが見たくない人は
ここでUターンして、是非とも漫画を読んで貰えればと思います!


◆BORUTO、第一部

木ノ葉の里に拾われ、匿って貰った癖に。
七代目火影であるナルトを殺し、その息子まで殺そうとして逃亡した、
よそ者。

これが第一部完了時点のボルトです。
……いきなり聞いても、わけわからないですよね。
火影の息子だったはずのボルトがどうしてこんな事になってしまったのか。
中盤以降のストーリーも含めて解説していこうと思います。

あ、先にネタバレしてしまうと実際にはナルトは死んでませんので、
そこはご安心ください。
(※2023年9月現在)

比較的平和な話だったBORUTOの転換点になったのが、7巻でカワキというキャラが登場したことでした。
BORUTOではNARUTOでも終盤や映画で登場した大筒木一族がメインの敵として登場するのですが、
カワキは、大筒木イッシキという敵キャラが自分の転生後の身体として使うために用意した少年でした。
(カワキ自身は普通の人間で、幼少期に親にイッシキに売られてます)

イッシキから逃げるためにカワキが脱走していた所をボルト達に助けられ、木ノ葉の里に保護された事により、カワキはボルトやナルト達と深く関わるキャラになります。

イッシキから逃亡した時、カワキはイッシキにより楔(カーマ)というモノを手に埋め込まれていました。
これはイッシキがカワキの身体に転生するための仕掛けでした。
楔は大筒木一族のバックアップファイルのようなもので、
埋め込まれると、徐々に体内に埋め込んだ大筒木イッシキのデータ解凍されていき、全て解凍されると元の存在の人格は消滅し、埋め込んだ大筒木イッシキに上書きされてしまうというものでした。
全ての解凍が終わるまでは、埋め込まれたカワキが大筒木イッシキの力が使えるという利点もあるのですが。
放っておけば、カワキはやがて大筒木イッシキに身体を乗っ取られて消滅してしまうと言う運命を背負っていました。

BORUTOでは、カワキと同じように楔(カーマ)を埋め込まれた相手がもう一人います。
それが、主人公でのボルトです。
序盤に大筒木モモシキと戦い、倒したことによりボルトも大筒木モモシキの楔(カーマ)を埋め込まれてしまっていました。
初めはボルト達を警戒していたカワキですが、ボルトも自分と同じ境遇だと知り、互いに大筒木の呪いから抜け出す方法を探そうと協力していくことになります。

長くなるのでここの詳細は省きますが、
第一部完時点では、ボルトもカワキも自分の中にいる大筒木一族を
押さえつけられているが、何かのきっかけで制御不能になるかわからない……、という状況になっています。

この状況を一番深刻に考えたのがカワキでした。

元々親に売られ、大筒木イッシキにも酷い扱いを受けていたカワキは、
木ノ葉の里に受け入れて貰ったことで初めて暖かい暮らしを知ることになります。
特にナルトは、カワキの境遇に子供の頃の自分を重ね合わせて放っておくことが出来ず、カワキも自分の息子だと言って、色々と世話を焼いてくれました。

カワキにとって木ノ葉の里のことが、そして何よりナルトのことが大切になるにつれて、カワキは自分とボルトの中にある大筒木の存在が恐ろしくて堪らなくなります。
今は大丈夫でも、いつか自分達が大筒木に乗っ取られてナルト達に危害を加えるかも知れない。

楔(カーマ)を消し去る方法はなく、大筒木一族の脅威を取り除くためには自分とボルトを殺すしか方法がない。
しかし、その方法しかないとわかっているはずのナルトやシカマル達も、
ボルトを殺すことを受け入れられず、事実から目を逸らしているようにカワキには見えました。

何度か大筒木モモシキに乗っ取られ掛けて暴走するボルトや、
大筒木の力を狙ってくる敵にナルトが危険にさらされるのを見て
追い詰められたカワキは、ついにボルトを殺して自分も死のうとします。……が、失敗。

ナルトとヒナタがこれ以上危険にさらされないように(と、ボルトを殺すのを邪魔されないように)と、異空間のような所に閉じ込めていたこともあり、
カワキは七代目火影であるナルトを殺して、
その息子のボルトまで殺そうとした逃亡者、という扱いになります。

木ノ葉の追手から逃げながら、カワキはボルトが火影の息子じゃなくて、
自分のようなよそ者だったら良かったのにと思ってしまいます。

皆、自分とボルトが死ぬしか大筒木を止める事は出来ないとわかっているのに。
ボルトが火影の息子で、皆からも好かれているからその方法を言い出すことも出来ない。
誰も出来ないなら、自分がやるしかないのに、自分はよそ者だから味方してくれる人もいない。

ボルトが自分のようなよそ者で、自分が火影の息子だったら良かったのに。

そうカワキが思ってしまった瞬間、
ある力(すいません、ここも長くなるので割愛。詳しくは漫画読んでください……)が、
カワキの願望を叶え、世界中の認識が書き換わります。

七代目火影であるナルトの息子は、うずまきカワキ。
ナルトを殺し、その息子のカワキの事まで殺そうとしたのは
よそ者のボルト。

産まれたときから里にいたのも、サラダ達と一緒にアカデミーに通い、一緒に任務をしていたのも、
ナルトとヒナタの息子で、ヒマワリの兄だったのも、全てカワキだった、……と。
ボルトとカワキの立場がまるごと逆になるように世界中の認識が書き換わってしまったのでした。

現時点でボルトとカワキの立ち位置が逆になったと気付いているのは
当時者のボルトとカワキ、そして何故かこの認識の書き換えが効かなかったサラダなど、一部のメンバーのみ。

ボルトは一瞬にして、両親も妹も仲の良かった友達も、
彼らと過ごした思い出も全て奪われ、
火影を殺した裏切り者として里から追われることになったのでした……、
と言うところで、第一部が終わりました。

悲惨!

◆第二部に期待すること

ナルトに比べて恵まれすぎと言われていたボルトの生い立ちがまさか途中で全部奪われるためだったとは……、
第一部のラストを見て、思わず「えげつな!」と叫んでしまいました。
20巻も書けて丁寧にボルトがナルトやサラダ達里の仲間と
どんな人間関係を築きあげていたかを見せてからその全てを取り上げられているので……。
一部完了時点のボルトの悲惨さがよりわかるようになってるのもえげつないと思います。
これ書くために20巻も積み上げてきたんだと思うと、
天才ですし、これだけの期間、物語の前振り部分を書くことを許した編集部も恐ろしく懐が広いなと思いました。

◆カワキについて
カワキ自身は、大筒木が中にいるボルトを殺しやすくするために
自分とボルトの立場を入れ替えることを望んだ、……と思い込んでいるみたいですが。
多分、ボルトを羨ましく思う気持ちが心のどこかにあったんだと自分は思っています。
また、その境遇の所為なのかカワキは自分のことを実際より低く見積っている節があります。

ボルトが自分になれば、カワキはもうボルトの味方になる人間は一人もいないと思っている節があるので、
入れ替わったボルトを庇う人間が現れた時。
……つまり、火影を殺したと思われている状況でも、よそ者の自分の味方になってくれる人間がいるんだと気付いた時、どんな反応を見せるのかを楽しみにしています。

既にカワキのことをボルトやナルトの次に近くで見ていた
ヒマワリが「あの人がお父さんを殺したなんて信じられない。何か理由が会ったんだと思う」「ボルト(カワキ)の力になりたいと思ってる」と発言しています。
はっきり明言されていませんが、ヒマワリは恐らく記憶の書き換えに掛かっているので、これは本来ならヒマワリがカワキに対して思っていることということになります。
今後、どんな展開でこの辺をカワキが理解していくのかというのを楽しみにしています。

◆ボルトについて
第一部完了時点で里の裏切り者になってしまったボルトですが、
第一部~第二部の間は、サラダに説得され、味方になってくれた
サスケと一緒に里を抜け修行をしているということになっています。
(サスケ自身は認識の書き換えが掛かっていますが、サラダを信じてボルトの味方に付いてくれました)

この辺、意図してだと思うのですが、
第一部~第二部の間の立場がナルトとサスケとは逆になるように
ボルトとカワキで設定されてるのが面白いと思いました。

一部の最後で「悲惨」としか言いようのない目にあったボルトですが、
実はボルト自身はこのことで絶望して心が折れたり、カワキのことを恨んだりはしていません。
むしろここまでしてしまったカワキことを心配し、今回のことが殺し合いじゃなくて、”兄弟喧嘩※1”で済むように自分が強くならないといけない、と決意するところで一部が終わっています。
(※1:ナルトはカワキの事を息子としてうずまき家に受け入れていたので、ボルトとカワキはお互いに相手を兄弟と言ってました)

状況を見れば追い詰められているのはボルトの方ですが、精神面で追い詰められているのはカワキ。
思ってた以上にボルトがメンタル強すぎのイケメンだったので、
今後、自分が追い詰められているということに無自覚なカワキをボルトがどう救ってくれるのかが楽しみです!

長くなってしまいましたが、
ちょっと見ない間に凄く面白く成ってましたので、
一度離脱してしまった人も是非読んでみて欲しいと思いました。
(自分もこれからは真面目に追おうと思います!)

二部が始まったばかりの今がチャンスですよ!

↓この記事に書いてある範囲のネタバレありです。(公式PV)


2部1巻が出たので感想を書きました(=゚ω゚)ノ



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