公務員の頃、めっちゃ考えた”副業”について
公務員時代、副業についてたくさん考えた。
一度、公務員の副業に関するブログをやっていたので、思い出しながら書き出してみる。
最初に僕の考えを表明すると、公務員の副業は「ちゃんと許可をもらえばオッケー」という意見である。
わかったようなわかりにくいような話だが、基本的には制限された副業も、条件付きで認定をもらえば表立ってすることができるということである。
僕は、特に地方の若い公務員は、副業に挑戦してみるべきだと思っている。
今回は、そんな話をしていきたい。
前提
副業が禁止されているとされる理由
若手の公務員が副業をやるとよいという話をする前に前提を整理すると、公務員が副業をやってはいけない理由には下記が挙げられる。
公務員が副業を制限される理由は、ざっくり公務を疎かにするな、信頼を失うようなことはするなということである。
もちろん、それはその通り。まったく間違ってはない。
とはいえ、意義あることだと説明できる副業であれば、認めてもらえるべきだと僕は考える。
僕の考える”公務員がチャレンジするべき副業”
一般的に公務員が副業としてできると言われるのは以下のようなものである。
そして、僕が話したい公務員が副業として取り組むとよいと考えるのは、以下のようなものである。
僕は、公務員は個人事業をするとよいと考える。
そして自分の名前で稼げる公務員が増えてきたら面白い。
副業で何をしたいのかわからないのであれば、まずは副業をしてどうなりたいかを考えて欲しい。
それもわからないのであれば、お金のかからないことを片っ端から試してみたらいいと思う。
副業をする意義と動機
僕は地元の役場で働いていた当初、課長から「給料少なくてごめんな」と言われたことがある。
今でも当時の課長のことは尊敬しているが、僕は「なら稼げる環境づくりをしてくれてもいいのでは?」と思った。
とはいえ、受動的に副業ができるようになることを待っているのは記事の趣旨には合わない。個人として事業ができないのを公務員の立場だからと恨みつらみを言うのは筋が違う。
それに役場の上層部に副業解禁を任せていたら、公益性のある事業なら、非営利団体の業務ならなどと余計な縛りを加えられかねない。
そんなことなら、まだ事例がない今こそ自分がやりたいことをきっちり固め、それが職場にも地域にとっても意義があることを示して、職場のルールを自分の条件に近づけた方がよいに決まっている。
もし自分の取り組みが理不尽に認められず、副業をしていることを理由に減給になるようなら、個人事業で稼いでるから別に給料には頼ってないと言う状況を作ればいいし、できると思う。
個人の事業で生活はできるけど、地域のために公務員としても働く。
そんな職員になれたらとてもかっこいいと思う。
シンプルに生活の質があがり、仕事のクオリティもあがる
副業をしている人のほとんどの動機は、生活のクオリティを上げる、もしくは保つというものでないかと考えている。
自分のためだとしても、人に価値を提供する取り組みを頑張ることは、過度に縛るべきでないと思う。
「贅沢は敵」だなんて、そんな時代ではない。
余裕を持った生活をしている人の方が仕事のクオリティも上がるし、生活のクオリティを上げようとする取り組みを制限するのはセンスがない。
個人事業で学べることは仕事でも地域でも活かせることが多い
公務員として働くためのスキルアップは、モチベーションが上がらない。
資格をとっても給料が上がるわけでもなく、むしろ責任が増えるので、ネガティブですらある。
これが個人事業のためとなると話は違う。
根本的に収入の可能性が生まれる資格やスキルもあれば、仕事の効率化によって収入を増やすことにつながる知識も多くある。
個人事業をしようとするとお金、マーケティング、コミュニケーションなど、いろんなことを勉強する必要があり、何より多くの経験を得ることができる。
個人事業で学べることは、本業である公務や地域での活動に活かせることも多く、職員が勝手に育ってくれるという点では、職場のメリットであるとも言える。
地方創生という意味でも、地方に住むひとりの人材として稼げるようになるに越したことはない
公務員とはいえ自治体の住民であり、彼らが稼げるようになれば自治体としての税収も少しずつ増える。
都会よりも稼げる人材が少ないという課題が地方にはあり、仕事ができ意欲のある人材を縛ってしまうのは勿体無い。
公務員の中から表立って副業で稼げる人材が現れば、その周囲で「自分でもできる」と起業や副業をする人がポツポツと出てきて、人とお金が動く面白い地域コミュニティができるはず。
そもそもただでさえ人材の少ない地方では、活力ある人がそのエネルギーを発揮できるような環境を整えていくべきだと思う。
公務員として副業に取り組む責任
許可申請をして認可をもらうこと
公務員として副業に取り込む際、「裏で何かやっている」では信頼に欠けるので、当然届け出て許可をもらう必要がある。
役場にはその仕組みがあり、それが「営利企業等従事許可申請書」である。
僕は自分で思う「副業」はしていないが、この書類を出したことがある。
それは統計調査員を依頼されたときと、地元の中学校に部活動を指導に行き謝礼ではなく「報酬」をもらうことになったときの2回。
特に部活動の指導については、国の取り組みで自治体から報酬が出ることになったという話すと長くなる事例だが、これはまた別で語ることにしたい。
どちらも行政の取り組みであるため、報酬の支払いに際し添付書類として必要だったという行政的な事情があるが、どちらにせよ副業の許可は副業の許可である。
もし個人事業をしたいとして許可を得るなら、手続きとしてはこの書類を提出することになると思うが、ほかに上長の納得を得るため、自分の取り組みがどのような事業でどのような意義があるのかを別に説明する必要があるとも考えられる。
公務員の方で副業に興味があり、どのように説明しようかと悩む方がいたら、一緒に考えたいのでぜひ声をかけて欲しい。
公務をこなすだけでは足りない
もし副業に取り組むのであれば、穿った目で見られることは当然と認識して、自分の職務をこなすだけでなく、職場へ貢献する姿勢をしっかりと見せることが重要だと思う。
副業で得られる知識やスキルが仕事に活かせるのであれば、例えばDXの研究会などの役割は積極的に受けて前向きに取り組む。当番制の業務はみんなが避けるタイミングを率先して受けるなど、職場での信頼関係を築く努力を怠ってはならない。
副業に取り組むって、色んな意味でストイックにならざるを得ないが、無理はせず楽しんで取り組めるといいなと思う。
最後に
この記事では、公務員として働き続けることを前提に副業について考えてみた。
いきなり独立するのは難しいので、まずは副業からというのが個人事業の賢い始め方だと思う。
もし「副業したいけどそんな時間がない」と思うのであれば、優先順位がこんがらがっているので一度人生の中で大切にしたいことを整理してみて欲しい。
人生で大切にしたいことが整理できれば、これから何にどう取り組んでいくのかが決まってくるはず。
僕はライフコーチとしてごきげんに生きたい方のサポートに取り組んでいます。
もしよければ、そのお手伝いをさせてください。