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懺悔
コッブいっぱいに注がれた水がいつもギリギリに保たれているのが私だった。
未成熟な精神は生きる術を知らない。迷いを知らない澄んだ瞳がこちらを覗いている。
ゾッとした。
緩やかに、でも確かにそれは崩壊しつつあった。初めて出会ったときからこうなる事は決まっていたんだと諦めをつけた。そうしなければならない理由もあったんだ。
悲しくなることはなかったと言えば嘘になるのかもしれない。なにより心は死に向かって歩みを進めてしまっていたから。だから私はわたしを捨て置くことにした。それが最善だと信じて。
これが罪だろうとイエスは許し、信じなさいと微笑んできそうだ。人がそんな歪んだ信仰に縋らなければ生きられないそれもまた未成熟な精神のためだろう。
わたしは許されたくもないし救われたかった訳でもない。わたしはそんなに弱く救いを求めているように映ってしまっていたのだろうか。
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