![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/110195719/rectangle_large_type_2_7aef722e20cf88440901449309114b8d.png?width=1200)
みんな同じ見方をする不思議。
ちょっと用事があって、
札幌市内の区役所にいった。
平日の14時ごろ。札幌の気温は30度くらいだが、外ではいつもどおり、日陰に入ると涼しいし、心地よい風が吹く。
区役所の中は程よく冷房が効いてはいるが、人が多くて少しばかり熱気がむんむんしている。
順番待ちの札を手に取ると、前に20人以上が待っていて「こりゃ、来るタイミングを間違えたなぁ」と後悔していた。
1人あたり何分かかっているかを
ざっと計算してみると、3〜5分ほどだった。
てことは1時間前後は待つ羽目になるのかぁ、と思いながら「こういう場所でこそDXが必要だよなぁ」と思う。
区役所の待合スペースには、白い椅子が数十個ほど整然と並べられていて、そのうちの8割ほどが人で埋まっている。
後悔しながら椅子に座ると、目のまえに私と同年代と思われる女性が座っていた。
スマホをいじっている。
その女性がスマホを見ながら、
画面をスクロールしているのが目に入った。
見ていたのはおそらくファッション系のアプリ。
何かしらのお洋服を見ているようだった。
続いてそのアプリを閉じたかと思えば、
TikTokを見始めたようだった。
次々と流れゆく動画、コンテンツ。
それを親指でスクロールしながら次から次へと動画を見ている。心の琴線に触れればスクロールの指を止めて、しばらく動画を注視する。
3秒、4秒、5秒、6秒。
さて、みなさんの場合、
この後の行動はどうだろう?
TikTokを見ないという方は、インスタでもいいし、Yahooニュースでもいいし、Youtubeでもいいし、noteでもいい。
それぞれのコンテンツを見終えた後の、
次のアクションはなんだろうか?
その女性の場合は、
TikTokのコメント欄を開いたのであった。
動画コンテンツに対して、一般のユーザーがどんなコメントを残しているのかが気になるのだ。これはTikTokだけでなく、先に述べたあらゆるプラットフォームでも同様の見方をするに違いない。
コメントだ。
あるコンテンツを見た後、自分の中にはそれについての感想が芽生える。言語化できない感想である。コメントを開いて、自分と近い意見のコメントを見て「そうそう」と思う。
はたまた「その視点はなかった」というコメントを見る。おそらくここまでが1セットな気がする。
UGCという言葉があるが、その意味するところは「User Generated Contents=ユーザー生成コンテンツ」のことであり、
広告業界ではもう何年も前から「UGCが大事です、UGCを起こしましょう」的な提案が散見される。
わかりやすい例を書くと、『逃げ恥』のエンディングのダンスである。ガッキーと星野源ら出演者が曲に合わせてダンスを踊る。
それにつられて視聴者が誰に頼まれたわけでもないのに「踊ってみた」系の動画を投稿する。
それがまた渦を巻いて拡散されていき……というようなもの。
まさかこの記事で、
UGCを解説するとは思わなかった。
やっぱ、コンテンツの見方って、誰もが同じなんだな、不思議だな、と思っていたら、
その女性は窓口へ呼ばれ、
私は1時間ほど椅子で待つのだった。
役所にくるタイミングをミスったなぁ。
![](https://assets.st-note.com/img/1688718626056-Uko8xhvh9T.png?width=1200)
<あとがき>
地下を走る電車に乗っても同様の光景が目に入ります。みんなスマホでなんらかのコンテンツを見ては画面をスクロールして、コメント欄を見ているのです。誰に教えられたわけでもないのに、どうして同じ見方になってしまうのか、よく考えられたプラットフォームだなぁと思う日々です。今日も最後までありがとうございました。
【関連】この記事に書いてることも不思議!
【告知】真夏の蛙化現象の小説は8月1日から!
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112076081/picture_pc_8e8c254adf95d3ca995fa84aa9c2e19f.png?width=1200)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?