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花を手にお盆に参る

伸び伸びと溌剌と。
踊るようにアイロンがけ。
知らない人の優しい思いやり。
勝手な期待はずれ。
こちらからのいつもの時間。
やめられなくて止まらない。
頭、肩、腕。まあるく。


年に3回程出かけるお墓参り。

義実家に寄って、庭の花を切らせてもらう。
元気そうな花を選んで切って、新聞紙で包んで…だけで汗だく。名前を忘れてしまった、見上げる高さの小さなピンクの花とヒマワリに似た黄色い花。

水の準備は息子。まだ活けられたばかりの花が飾られていたので、持ってきた花を足して、1人ずつ手を合わせる。

ジリジリ暑い日差しとお寺から聞こえるお経と鐘の音。砂利の上を歩く音。お墓から見える景色。

若い頃、ささいな言葉や態度に傷ついていて、いちいち立ち止まってぽろぽろ泣いてばかりで、その頃に「年を重ねれば図太くなりますよ」と声をかけられた。

その通り、いつのまにか確かにあの頃傷ついていたような言葉にちくりと胸は痛んでも、ガラスのように傷つかなくなった。前よりはスルーできるようになったような、聞き流せるようになったような。

確かに図太くなった、と思うし、楽になったけど、鈍感になった気もしてる。鈍感になった分、なにか大切なものを見失ったり、見落としているんじゃないかなと思う時がある。

お墓の前で手を合わせると、日頃の自分の行いを見透かされているようで、反省することが多いな。

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