エラーの減らし方 〜人間は悪くない〜
最近はマッサージもそうだけどラーメン屋さんの方も忙しくなってきた。
さて、人を管理するというと、マネージメントって言葉がある。
これって、オレ解釈だけど、
人をルールで管理し、監視すること。
だと思うのよ。
会社や組織でルールを決める。
これをしなさいとか、これはしてはダメとか。
そしてそのルールをちゃんと守ってるのかと監視することがマネージメントであり、それをする人のことをマネージャーと呼ぶ。
でも、これって20世紀のやり方なわけ。
一見、合理的なように見えて、めちゃくちゃ非合理的であり、超非効率。
その昔、ナチスドイツはたくさんのユダヤ人を殺したじゃない?
戦後、何年か経って、数百万人のユダヤ人を収容所送りにしたアイヒマンというドイツ人がユダヤ人によって裁判にかけられた。アイヒマンを極刑にしたいユダヤ人たち。
でも、ハンナ・アーレントっていう政治哲学者のユダヤ人女性は、
「彼は無実だ」
と言ったのよ。
理由は、
「彼が罪を犯したのは彼が極悪人だからでなく、ユダヤ人を殺さないとお前を殺すぞとナチスに言われていたから。」
と。つまり、彼もまたナチスの被害者なのだと。
ここからはオレの解釈だけど。
もちろん、人を殺すのはよくないことだし、あってはならないこと。
でも、それをせざるを得ない状況にずっと置かれていては、人はなんの罪もなく、そのようなことをしてしまう、ということ。
もっと端的にいうと。
ヒューマンエラーなのではなく、システムエラーなのだと。
例えば、小学校でイジメで自殺をするニュースを耳にする。
イジメはなかったと言い張る教師たちを見て、批判する人がいる。
でも、教育委員会のシステムでは、いじめが存在するとその学校の評価が下がるわけで。そして、勇気を持ってそれを告発する教師がいたら、学校が損をするわけ。
もちろん、イジメを見過ごすことがいいとは言わない。絶対にいけない。
でも、日本の教育機関ではイジメを告発すると学校が損をするシステムになっているわけ。
これって、システムエラーなわけ。
だから教師に文句を言って、人を変えようとするのではなくて。システムエラーなんだから、システムを変えればいいわけで。
さて、話がホロコーストやら自殺やら飛躍しすぎた。
めっちゃ現実的なラーメン屋の話に戻す。
例えば、ラーメン屋のスタッフが私物をあちらこちらに置きっぱなしにするとするじゃない?
昔のマネージメントなら、
私物を勝手に置くなってルールを作り、
マネージャーがそれを監視して、
ルールを破ったやつがいたら、罰則を与える。
これって意味ないんだよね。人はついついやっちゃうから。
それに、これだとマネージャーとか管理する人間が四六時中監視する必要がある。利益を産まない無駄な仕事が増え、マネージャーとか管理する人がたくさん必要になり、人件費もかさむ。大きな飲食店なら、さらにそのマネージャーを管理するエリアマネージャーとかってのも出てくる。
つまり、スタッフを管理するマネージャーに給料を払い、
さらにはマネージャーを管理するエリアマネージャーにまで給料を払う。
しかも、そういう管理職ってそこそこ給料高い。
で、やっていることといえば、会社にとって何も利益を産まないスタッフの監視。
マジで無駄。
だから、オレはシステムエラーを改善するだけでいいと思ってる。
これ、
ある一部の場所を決めて、「スタッフの場所はここに置いてね」
これでいいわけ。
あそこに置くな、ここに置くなっていうから、ミスが起こる。
そうじゃなくって、みんなが使いやす場所に置いていい場所を作る。
それだけで、この問題は解決する。
つまり、これも単なるシステムエラーなわけ。
そうやって、オレはシステムエラーを探して、そんなエラーが起きないシステム作りってのが今の仕事なのかなって思ってる。
あえて、ホロコーストの話を出したのは、どんなに大きな事象も、どんなに小さな事象も結局は、システムの改善で解決するということ。
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