勝率を上げる方法 〜ニューヨークニックスの快進撃〜
オレはニューヨーク・ニックスっていうプロバスケチームが好きなんだが、このニックス。かつては輝いていた時期もあたし、ニューヨークって街を本拠地にして歴史もあるので人気や伝統はあるけど。
オーナーが素人のくせに口を挟み、トレードで失敗しまくり。そのせいで、近年は毎年、ダントツで最下位。いい選手がいてもすぐに出ていってしまう。
今年も無名の若手ばかりのチームだった。でも、今年はとても強くて、プレーオフに進出。惜しくも、プレーオフでは負けてしまったけど、大健闘。
今年の快進撃の立役者は、なんと言っても、ヘッドコーチのトム・シボドー。実は、彼もまたオレがもっともNBAで好きなヘッドコーチ。
彼の特徴はなんと言っても、緻密な戦術。
日本でいう、野村監督のID野球のようなデータ重視の戦術。
その戦術を徹底的に選手に叩き込む。そう、オレの大好きな弱者が戦術で強者を倒すってやつ。
そしてもう一つ、重要なのが、ディフェンスとリバウンド。
例えば、シュート成功率ってプロチームの場合、
トップのチーム平均で48%
最下位のチーム平均で42%
くらい。つまり、一番シュートが入るチームと一番シュートが入らないチームの差は6%なわけ。
この差をどう埋めるっかてこと。
多くの場合はシュートの成功率を上げようとする。
でもさ、これってめちゃくちゃ効率が悪いわけ。
なぜなら、シュートの成功率を上げるには練習して上がるってものじゃないから。もちろん、無理じゃないけど、難しいし、時間もかかる。
さらに仮にシュート成功率が上がるとさ、選手の人気も上がり、年棒も上がる。すると、チームの財政が苦しくなって、他のチームに取られたり。
だから、トム・シボドーはディフェンスを徹底的に鍛える。
これは戦術と練習でかなり向上できるわけ。
さらに、リバウンド。
リバウンドとは、シュートを外して、リングを弾いたボールを取ること。
シュートを外しても、もう一度リバウンドをしっかりと取れば、もう一回、シュートを打つチャンスが生まれるわけじゃない?
ってことはよ。仮に42%のシュート成功率でも、2回打てれば、84%になる。単純計算だけど。
何が言いたいかというと、決して、シュートが上手くならなくても(まあ、プロなので最低限のシュート能力はあるとして)、ディフェンスとリバウンドを鍛えれば、結構、上位に食い込めるってことよ。
そして、そのディフェンスとリバウンドは、優れた指導者による戦術と反復練習で改善が可能だと言うこと。
さらに、これの優れていることは、あくまで彼の優れた戦術下で行うからこれができるということ。だから、ニックスの選手を引き抜いても同じようなプレーはできない。
だから、他のチームの引き抜きに会いにくい。
結局、これからの時代に必要なのは、
弱者が強者に勝つ方法であり、
優れた指導者による優れた戦術を駆使し、
練習して向上する能力にフォーカスし、
低予算でも引き抜かれないようなシステム作り。
なんじゃないかな?
うちの治療院はオレ一人だから、チーム作りってのはあんまないけど、ラーメン屋なんかはまさしく、これからを生き延びる上で重要なんじゃないかな?
素晴らしいサービスをする店員は育てるのに苦労するし、
育ったら、高い給料を要求するし、
または高い給料のお店に引き抜かれるし。
なら、ディフェンスやリバウンドのようなシステムによるサービスをするのがいいんじゃないか?
これからの時代はネットになって誰もが繋がり、情報が入る時代。
こんな時代はトップが総取りする時代なわけで。
そうなると、世界の強豪とオレたちは同じ商品棚に否応なしに並べられるってことで。
そんな時代を生き抜いていくには、トム・シボドーの戦術はかなりヒントになるんじゃないかな?
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