断っても大丈夫

「あなたは他人に対しては真面目だけど自分に対しては真面目じゃないね」「他人のことは大事にするけど自分を大事にしてない」
ある日の昼食中、休日の予定が常にパンパンでキャパオーバー気味になっていた私の相談を受けて同僚が言った言葉だ。

ずっと断るのが苦手だった。
断るのが苦手な理由には、せっかく誘って貰ったから相手の期待に応えたいという気持ちと、好奇心の強さもあったが、それ以外にもうひとつ理由があった。
高校時代にあった些細なことがずっと引っ掛かっていたのだと思う。
クラスメイトが移動教室の際に一緒に行こうと誘ってくれたのを、忙しかったことを理由に断ってしまった。たった一度のことだったけれど、それ以来全く誘われなくなってしまった。中学時代友達がいなかったこともあり、結構悲しかった。
この事があってから断ったら二度と誘ってもらえなくなるのではないかという考えにとりつかれ、断るのが苦手になってしまった。

今思えば、それで縁が切れるような相手ならその程度の人間関係だったのだと思う。

この12月、詰め込みすぎて心身の限界に達した。楽しい予定が多かったから遊びに行きたかったけれど、今月は休もうと決めて友人達からの誘いや立てていた遊びの予定も理由を伝えて断った。私としては勇気がいることだったけれど、案外大丈夫だった。
ちゃんとみんな友達のままでいてくれるし、休むのも大事と言ってくれたり、来月になったら遊ぶ話もしてもくれた。
当たり前のことだったのかもしれないけど、とても驚いたしほっとした。

ひとつトラウマが解消された。これからは無理せず自分のことも大切にした人付き合いができそう。

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