オンラインセレクトショップ29CMとse so neon
昨今のトレンドについて話すときに外せない言葉の一つは「ヒップスター」だと思います。韓国ではhip(お尻のことではなく、形容詞の方)に語尾”-ハダ”をつけてそのまま形容詞として使っているぐらいです。
googleにhipsterと検索した結果。
自分をヒップスターだと思ったことはないですが、元カレ-年上のイギリス人-から何回かヒップスターと言われて、何でそう思うの?と聞いたことがあったんです。
・インスタ映えするカフェが好き
・インディーズアーティストが好き
・ライブ行くのが好き
・大手企業よりスタートアップで働きたがる
・シェアハウスに住んでいる
ということで、彼からすると私は完璧なミレニアム世代のヒップスターだったようです。それと、もう一つ、韓国で「これを知ってたらあなたもヒップスター」みたいなのをみると、いつも私が好きなことばかりでして…うん…私は今も否定してますが、実は(?)ヒップスターかもです。
というわけで、今回話すことは、
韓国のヒップスターなら必ず知っている!
オンラインセレクトショップ、29CM
29CMは大手企業「GSホームショッピング」の子会社、aplusbが運営した-今はstyleshareが買収しています-オンラインセレクトショップです。代表は「有名じゃなくてもストーリーを持っているブランドが好きな、自分みたいな人が増えている」と思い、コンテンツを中心としたECサイトとして29CMを企画したらしいです。29は意味がなく、Cはコンテンツ、Mはメディアだと。
29CMの履歴で注目すべきところの一つは、そのアプリが2014年red dot design award、2015年IFデザインアワードを連続で受賞したことでしょう。デザインに詳しくない人にこの凄さを説明する方法について悩んでまして、超!個人的な興味-ビザ-を基準に説明することにしました。笑。日本政府が外国人人材の受け入れのために新しく設けた「高度人材ポイント制度」というものがありまして、加点対象となる外国の資格,表彰等がいくつかあるんですが、「国際会計検定」「外国弁護士」と同様に「red dot design award」と「IFデザインアワード」が入っています。なんとなく伝わりますかね。
雑誌のような、きれいなホームページ
29CMは「ライフスタイルセレクトショップ」を振りかざします。なので、ファッションブランドだけではなく、カメラ、掃除機、カレーなど、「ライフスタイル」にかかわるものなら何でもあります。でも、セレクトショップなので、MDが選んでいる商品を中心に入店していて、そういう意味では何でもあるわけではないです。また、より安く買えるECサイトだっていくらでもあります。
29CMのユーザーは、「特定ブランド」の検索比率が非常に高いらしいです。好きなことが明確で、トレンドを意識しつつも個性を大事にしている。ライフスタイル全般に興味が深く、ファッションもその一部である。まさに、「ヒップスター」です。
「トレンド」は何か一つに限られるものじゃないです。すべての文化・カルチャにわたって影響します。例えば、「レトロ」。私はまずファッション業界でのレトロを思い出しますが、他にも「レトロ」は見られます。良い事例として、ちょうど今、スターバックスジャパンが「レトロな喫茶店」をコンセプトに期間限定メニューを出してます。そして、大衆文化と外せないもの、音楽も自ら「トレンド」を作ったり、「トレンド」に影響されたりします。
ポップスターがファッションアイコンになることはどの世代でもありますよね。安室奈美恵さんもそうですし。韓国のミレニアム世代ヒップスターのアイコンで有名なアーティストは、HYUKOH、DEAN、kidmilliなどがいます。
もはや代名詞になっているDean&kidmilliのファッションスタイル
そこまでメジャーではないですが、インディーズ好きはみんな知っている、2017年のデビュー時から注目されたバンドが「se so neon」です。ボーカル/ギターのソユンが偶然、80年代に人気だった少年誌「セソニョン」をみて気に入り、バンド名にしたらしいです。ブルース、サイケデリック、シンセポップなど様々なジャンルが混じり合った音楽、ハスキーで中性的な声のボーカルだけじゃなく、優れた作曲能力、そして独特なファッションまで、全てが注目されています。
はじめてのワンマンは1分で売切れ。しかも、オープニングアクトにHYUKOHが出たことも話題になりました。HYUKOHのボーカルがインスタグラムでse so neonの曲を聞き、好きになって出演したらしいです。これも今ぽい話だな、と思いました。
こんなに注目されているバンドですが、去年の12月、ボーカル以外のメンバー2名が脱退しました。理由は韓国ならではの(?)兵役問題。その後、しばらく活動がなかったですが、4月、ボーカルのソユンがソロのシングルを発売しました。
その後、5月にはソロでアルバムも発売。また、アルバム発売の一週間後に「コメンタリーアルバム」も出しました。se so neonの時はソユン本人が作曲してますが、ソロのアルバムはコラボ作業が多く、一緒に作業した人をゲストに呼んでどういう流れで曲を作ったのかを話すアルバムをまた出したんです。好きなアーティストの好きな曲の誕生秘話を聞けるなんて、素敵じゃないですか?!
もう、好きすぎる!
ここで29CMの話に戻ります。「ライフスタイル」は目に見える「もの」に限るのではございません。旅行、ライブ、展示会など。当たり前ですが、毎日の過ごし方、全てにかかわります。
そんな「ライフスタイルセレクトショップ」29CMと「バンド」se so neonがコラボして、はじめてse so neonのグッズを発売しました。コンセプトは「文具」。値段は66,000ウォン。6000円程度。メモ帳からマスキングテープ、トートバッグ、ボールペンに、カセットテープまで12点が入っているようです。アナログなものを作りたかったというのも、「ヒップスター」ぽいと思いました。
29CMによるインタビュー動画も韓国の90年代みたいなコンセプト
こういうのをみると、すごくドキドキするんです。(覚えてないですが)はじめてポテトフライにケチャップをつけて食べてみたときもこんなことを思ったかもです。めっちゃ合うじゃん!はじめて考えた人誰?天才!と騒ぎたくなるんです。
だからこういう、面白いコラボをやってくれるところがもっと増えたらいいなーと思ってます。私が企画する側になったら最高ですし。
最後に、今年のサマソニにse so neonがでます。興味ありましたら是非!
se so neonのデビュー曲。アニメーションは土屋萌児さん
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?