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企業分析 | 株式会社サンドラッグ

本日はみなさんお馴染みのドラッグストア「サンドラッグ」を展開する「株式会社サンドラッグ」を分析していきます。
ここ最近はドラッグストア戦国時代と言っても過言でないくらい、ドラッグストアが多いですよね。

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会社概要

本社:東京都府中市若松町1丁目38番地の1
設立:1965年4月
資本金:39億3120万円
従業員数:6882名(連結)

<事業内容>
・ドラッグストアチェーン経営
・調剤薬局経営
・フランチャイズ・ボランタリーチェーン店への商品供給と経営指導 ほか

東証一部上場
http://www.sundrug.co.jp/company/outline.html

4P分析

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Product(プロダクト:製品)
サンドラッグのグループ全体店舗数は1147店舗。そのうち直営のドラッグストアは663店舗になります。エリアごとに名前を変えたグループ企業、店舗展開を行っています。

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またサンドラッグでは、都市に生活する若い女性をターゲットにした化粧品コンセプトショップを運営しています。全店舗に美容のエキスパートである専門スタッフを配置し、お客の個性や感性に合わせたきめ細やかなアドバイスを提供しているとのこと。
http://www.sundrug.co.jp/store/style/plum.html

Price(プライス:値段)
サンドラッグは良いものをどこよりも安く ~EVERYDAY LOW PRICE~」を掲げ、高品質な商品を、いつでもより安くご提供しています。
その背景には徹底したローコスト経営があります。
サンドラッグでは、朝、出勤した従業員が、パソコン画面に店舗ごとの売り上げの目標、納品予定数量などを入力すると、個人別の作業スケジュールを記した「作業指示書」が作成されるとのこと。
また、実際に作業の時間を計測して、作業効率化の目標数値を設定。標準の所要時間よりも大幅に時間を要した場合などは、ムダを省くため作業手順を抜本的に見直しているとのこと。店舗運営のすべての基本は、作業を「秒単位」で細かく把握しているそうです。

ちなみに
サンドラッグの販管費比率は17%で、ファーストリテイリング(9983)35%や、同業のマツモトキヨシホールディングス(3088)23%などより圧倒的に低いです。

Place(プレイス:流通)
サンドラッグでは1店舗2ライン制を導入。
店舗で働くスタッフを、カウンセリングスタッフと店舗運営スタッフに分けて、効率化を図っています。
物流センターは首都圏をはじめ、札幌、仙台、新潟、名古屋、神戸、岡山、香川、宮崎など現在全国16ヶ所に設置。時間的ロスの少ない夜間配送を行い、店舗へ届けられた商品は既に検品作業が終了しているため、店舗では陳列するだけで済み、店舗での従業員の作業を大幅に軽減。
出店は国道などの幹線道路沿いに建つ「郊外型」サンドラッグ。商店街の中心や駅の目の前に建つ「駅前型」サンドラッグを展開。
「郊外型」には、幹線道路沿いに建つサンドラッグの他に食品をスーパーと同じ敷地に出店。「駅前型」には、女性をメインターゲットにしたコンセプトショップ「プラム」などのスタイルを持ち展開しています。

Promotion(プロモーション:販売促進)
ドラッグストアの特徴である、NB、PBの食料品や生活雑貨を格安で販売し、集客につなげ、利益率の高い医療品の販売につなげています。

PEST分析

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Politics/Political(政治面)
薬事法改正で医薬品販売規制が緩和
されたことは少なくない影響を与えています。医薬品販売規制が緩和されたことにより、一般用医薬品が登録販売者(コンビニなど)でも販売出来るようになったため、今までの「ナショナル・ブランド商品を格安で販売して集客し、医薬品で利益を得る」従来モデルが通用しなくなる可能性が高まっています。
また、医薬品の販売ルールが大幅に規制緩和され、一般用医薬品のなかでも従来薬剤師の対面販売のみであった第一類医薬品、第二類医薬品も条件付きでインターネット販売が可能になっています。

Economy/Economical(経済面)
ドラッグストアの市場規模は年々拡大しています。2018年度のドラッグストアの市場規模は、6.2%増の7兆2744億円と推計。
(日本チェーンドラッグストア協会)
また店舗数も年々増加しています。
その他、ヘルスケア市場も年々拡大しており、2030年国内37兆円に上ると予測されています。
https://www.projectdesign.jp/201608/healthcare/003059.php

Society/Social/Cultural(社会/文化/ライフスタイル面)
なんと言っても国内人口減少、高齢化社会は大きな影響を与えるでしょう。
その他、スマートフォンの普及に伴う、アマゾンや楽天などネットショッピングの普及は大きな影響を与えていて、調査会社のTPCマーケティングリサーチによると、2018年度の通販化粧品市場は前年度比4.2%増の4292億円との発表。市場規模は調査を開始して依頼、過去最高を更新しているとのこと。
https://netshop.impress.co.jp/node/6792

Technology/Technological(技術面)
CRMやPOSデータ管理など、小売業のIT化が進んでいます。

成長するヘルスケア市場に対して、どれだけコスパが良い商品が展開できるかが一つ鍵になりそうです。

3C分析

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ドラッグストアを展開するウエルシアは、利益率の高い医療品の販売を原資に日用品や食品の低価格化を実現し集客を強化。また公共料金の支払いや銀行ATMサービスなどサービスの「コンビニ化」が進んでいます。
コンビニにはない「処方箋の受付」を強みを武器にコンビニのシェアを奪っています。
また高齢化社会に対応するために高齢者むけの健康相談やウエルカフェなど高齢者が来店しやすい店舗を実現し、地域にあった店舗開発を行なっています。出店に関しては、従来のローサイドの広い店舗から、最近では都市圏の隙間に出店を行なっています。

健康志向の取り込みや、高齢化社会への対応は今後の鍵になります。

SWOT分析

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今後のマーケット的に「高齢化社会への対応」「健康志向の取り込み」は重要なテーマになるでしょう。ドラッグストア業界では、競合他社の増加、薬事法改正で一般用医薬品が登録販売者(コンビニなど)でも販売出来るようになったことなど競争がますます激化しています。また日用品はアマゾンをはじめとするECサイトでの購入が増えているほか、一般用医薬品のなかでも従来薬剤師の対面販売のみであった第一類医薬品、第二類医薬品も条件付きでインターネット販売が可能になっていることを考えると、今までの「ナショナル・ブランド商品を格安で販売して集客し、医薬品で利益を得る」従来モデルが通用しなくなってきていることも考えられます。

今後は、リアル店舗を活かしたサービスの在り方を拡張したり、「リアル店舗に来店する」理由を開発し、結果的に商品売上につなげるクリエイティブ力が求められそうです。
・リアル店舗を活かした健康相談窓口
・女性のリアルな声を活かした健康商品開発
・経営ノウハウを生かしてフィットネス施設の開設などなど・・・

まとめ

いかがでしたでしょうか。
みなさんがよく耳にすることを掲載しただけにすぎないですが、
みなさんの役に立てたら嬉しいです!
今後、サンドラッグに関してアップデートがありましたら更新していきますので、修正点やご意見ございましたらご連絡いただけますと幸いです。
今後ともよろしくお願いします!

参考

http://www.sundrug.co.jp/company/activities/index.html
https://www.ycg-advisory.jp/industry/retail/drug_store/
https://www.syogyo.jp/news/2019/04/post_023861
http://www.jacds.gr.jp/
https://netshop.impress.co.jp/node/6792
https://diamond-rm.net/management/39527/

2020年1月12日更新


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