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起業ライダーマモル【先輩起業家インタビュー】Vol.2(前編)


【先輩起業家インタビュー第2弾!】

『先輩起業家インタビュー』シリーズでは、起業ライダーマモルを活用し、実際に起業した先輩たちに直接インタビューをさせて頂き、さまざまな「起業のリアル」をご紹介していく。

第2弾は、人材採用コンサルティングや組織づくり支援を主な事業として、地方創生にも果敢に取り組む人材サービス会社「レガシープロジェクツ株式会社」代表取締役の前田茂雄(まえだしげお)さんだ。

前田さんは、自ら地方創生事業の責任者として現場に携わった経験と、その時に痛感した「国の問題認識と現場の企業が抱えているニーズのズレ」を出発点として、2020年6月、大手人材会社の部長職を辞して起業へ踏み切った。

全身から前向きで熱いエネルギーが感じられる、笑顔の素敵な4児のパパでもある。

大企業の部長職からの起業に不安はなかったのか?
大手の競合がひしめく分野で、どのようにビジネスを勝ち取っているのか?

前田さんに、起業のきっかけと、創業者として感じているありのままの不自由、今後の展望などを率直に伺ってみた。

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『未来の子供たちがより良い仕事ができる    「場」をつくる』
レガシープロジェクツ株式会社
代表取締役 前田 茂雄 氏


前田さん提供写真


マモル:主なお仕事の内容とを教えてください

■「採用」に関する企画から運用をトータルサポート
前田さん:弊社では、地方自治体をはじめとする多種多様な業種の皆様に、人材採用コンサルティングや組織づくり支援サービスを提供しています。

簡単に言うと、「採用」に関する企画から運用まで、お客様のご要望に応じてトータルでお引き受けしています。

お客様は「採用」に掛かる煩雑な工程から解放され、シンプルな選考が可能となり、本来的な事業に専念できる環境が整います。

ただ、こうした「仕事を扱う仕事」をしながら、私自身、決して「仕事が楽しい」と言えない時期もありました。新卒で就職したIT導入支援ベンチャー企業は、短い期間でなかば逃げ出すように退職しています(笑 。

その後、人材支援業界に入り、そこでも転職を経験しました。だから仕事がつらい方の気持ちや、転職される方の気持ちが良く分かります。

そうした経験があるからこそ、採用される側としてご一緒させて頂く方には、仕事の意義を見出して頂くために、全身全霊で応援させていただきたいと思っています。

マモル:起業に至った経緯を教えてください

■現場で感じた「自分の使い道」
前田さん:人材支援業界では、支店の立ち上げや新規事業・サービス開発等に携わりました。起業に至った経緯は、その際に地方創生事業の立ち上げの責任者を経験したことです。

全国の県庁や政令指定都市で人材活用に問題を抱えた所へ営業していたとき、「国の問題認識と、現場の企業が抱えているニーズのズレ」を痛感しました。国の問題意識は正しいのですが、現場の企業が求めているニーズとズレがあったのです。

それまでにも漠然と「いつかは起業したいな」という思いは持っていました。それが、この地方創生事業で現場を駆け回る中で、すこしずつ「自分がやらねば」という思いに変わっていきました。

もちろん稼ぎたいという思いや、この分野なら食っていけるという確信もありました。同時に、会社の看板や自分の肩書が無くなることに対する不安もありました。

でも、一番大きかったのは、自分の使い道として、会社を興し、事業者として国と地方自治体の間に入ったほうが、きっと価値がある、もっと貢献できる、と感じたことでした。

それから起業へ向けて貯金を始め、事業計画みたいなものを紙に落としながら作戦を練り始めました。2019年8月のことです。

マモル:前田さんの起業家としての「強み」は、具体的にどのようなものですか

■徹底的に競合他社と比較したことが、自らの「強み」への確信に繋がった
前田さん:私たちには、これまでに培った経験とネットワークがあり、自治体マーケットにも精通しています。そして、そこで求められる人材屋としてのノウハウがあり、営業力があります。

こうした要素の掛け算が私たちのオリジナリティであり、市場における価値だと思っています。

なぜ、「強み」を言い切れるのか。それは、徹底的に競合他社と比較できているからです。

名だたる大手の競合がひしめく分野ではありますが、競合と相対する場数を踏む中で、自分自身の発言や提案が負けていないことを繰り返し経験してきました。

自治体や民間企業が抱える問題や課題に対する精通度や、これまでに実現してきた成果など、まったく引けを取らないと現場で実感してきたのです。

そして、それが自らの「強み」「市場における価値」という確信に繋がっていきました。こうした経験に根差した起業ができることは、社会人起業のメリットかも知れませんね。

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大手人材支援会社での経験を経て起業した前田さん。お話の中でとても印象的だったのが、自身の強みと価値をとても冷静かつ正確に分析していることだった。

大企業の看板を捨ててもやっていける、と確信するためには何が必要か。前田さんの回答は”徹底して競合を分析すること”だった。

社会人でのキャリアを通じて、競合他社の動向を徹底的に分析・調査した経験が自身の起業の強みにつながる。社会人としてのキャリアを活かした起業における”経験”とはこの様なことを言うのだろう。

後編では起業を通じて大変だったこと、これからのビジョン、みなさんへのメッセージ等をお伺いした。前田さんから皆さんへ向けたメッセージ、是非読んでみてほしい。

起業ライダーマモル先輩起業家インタビューVol.2前編 終わり~