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なぜ常連客になると良いのでしょう?

以前、【「気位の高いひと」のメリットとは?】の記事の中で、私は、「気に入ったお店があったら、定期的に通って、常連客になりましょう」と書きました。
では、なぜ、常連客になると良いのでしょう。
今日は、このテーマで、お話ししたいと思います。

まだお若い皆様は、一つのお店に決めて通い続けるよりも色々なお店に行って、タイプの違うバッグや靴、洋服を見たり、雑誌やSNSで評判のカフェやレストランに、次から次へと行っては、様々なメニューを 試し、食べ歩きをするのが楽しい、というお気持ちがあるかもしれません。
誰かが素敵なバッグを持っていたら気になりますし、たまたまお友達が着ていたかわいいカーディガンが、先週雑誌で見たばかりの物だったら、自分でもそのお店に行ってみたくなりますよね。

ただ、そうやってお買い物を続けていると、ある日気付くと、手もとにある物が、色も形もテイストもバラバラな物ばかりで、それぞれが個性を主張するばかりか、手持ちの服と組み合わせようとしても、上手くいかない、ということになりかねません。

こういうことは、おしゃれの修業中の皆様には、無理のないことと言えますが、それでも、お金と時間がもったいない、ということは確かですね。
では、おしゃれ上級者の方たちはどうしているか、と言うと、自分が好きで、なおかつ似合うものを探し、それが見つかったら、そこをステディブランドと決め、シーズンごとに、そのお店に通うようにしているのです。

ステディブランドが見つかるまでは、時間がかかりますが、いったん見つかったら 、あとはそのお店へ行けば、自分のセルフイメージを具体的に表現してくれる、ぴったりの服やバッグや靴が見つかるのですから、非常に効率的と言えます。

まだ自分のスタイルが確立できていない、という人は、まだまだ迷っていていいのですが、自分のスタイルがわかっていて、周囲からこう見られたいというイメージがつかめているなら、それをもとに、何軒かお店を回って、ステディショップを決めましょう。

服の場合は、同じブランドで揃えれば、色も型も同じパターンのものが数種類展開されていますから、組み合わせがしやすいのです。
前シーズンに買ったワンピースに、今シーズン新しく買ったジャケットやコートを合わせて、アンサンブルに出来ます。
シーズンごとに、同じ型のものが微妙にディテールを変えて出てくるので、全体のイメージは保ったままで、買い換えもしやすくなります。

服飾店で常連客になると、あなたの好みの服や、似合いそうな服が入荷すると、お取り置きをしてくれます。また、セールの情報も教えてくれるので、上手に活用しましょう。

レストランで常連客になることの良さは、メニューにない特別な料理を作ってもらえたり、眺めの良い席を用意してもらえたりすることが多いのですが、ここでは、私が経験した、スタッフの方とのエピソードをお話ししてみたいと思います。

この方は、いつも笑顔の、親切な、とても可愛らしい女性でした。
当時、私は月に一、二度、ランチの時間に、一人でそのレストランに通っていたのですが、行く度に、その女性の手が空いていて、私のテーブルの係になってくれればいいなあ、と、ひそかに期待していたものです。
もちろん、態度に出すことはしませんでしたよ。
新人さんが付いてくれれば、名前を覚えるようにしましたし、ほかにもお互いに「○○さん」「ぱんださま」と、名前で呼び合うスタッフの方は、何人かいました。かれこれ6~7年は通いましたから。

さて、当時私は、ランチの時間に、いつも同じコースを頼んでいました。
前菜、パスタ、メインの肉料理または魚料理、デザート、コーヒーまたは紅茶かエスプレッソです。
季節ごとに、料理の内容は変わりますから、知らない料理名が出てくると、スタッフの方に聞いて、どんな内容のものか説明してもらいました。今日はメインにそれを食べてみよう、となったら、それをもとに、前菜やパスタを組み立てたものです。

ある日、メインが決まって、その彼女に、「パスタは何がいいかしら」と言った時のことです。
「ぱんだ様は、いつもトマトソースのパスタは召し上がりませんね」と、彼女が言ったのです。
私はびっくりしました。
トマトソースのパスタが嫌いでもないし、食べられないこともありません。第一、ミートソースはトマトソースがベースのはず。


でも・・・、よく考えたら、確かにポモドーロやボロネーゼは注文した覚えがありませんでした。私はそのお店のシェフが作る、海老と松の実が入った、ジェノベーゼがお気に入りで、それがない時にはカルボナーラを頼んでいたのです。
トマトソースは身近すぎて、後回しになっていたのですね。

彼女は、私が自分でも気が付いていないかった私の好みを、ちゃんと把握していました
それ以来、私の彼女への信頼感がますます増したのは、言うまでもありません

まとめます。
常連客になると、お金と時間の無駄が省けます。
洋服や靴、バッグなどは、お気に入りのステディブランドを決めて、そこに通い続けると、いつもイメージ通りのあなたを演出でき、効率的ですし、顧客へのサービスもしてもらえるので、お得です。
また、優秀なスタッフは、お客様へのサービスにつなげるため、お客様のことをじっくり観察しています。
お客様自身よりもお客様のことを知っている、それが常連客に付くスタッフなのです。
あなたも、良いお店の常連客になって、何でも、あなたの担当スタッフに相談しましょう。

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