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自分が好きになった音楽について振り返ってみる回

 唐突だがそろそろ自身の音楽遍歴について振り返り、記録にする必要があると感じた。根拠はないがそういうときが来ている。そんなわけで、現在進行形でデジタルタトゥーを残している自分がnote上にこれまで聞いてきた音楽について、まとめていくことになった。

①幼少のころ
 物心ついたころのことはあまり覚えていないながらも、断片的かつおぼろげな記憶をたどっていくと、音楽に関する記憶はほぼひとつ。すなわち、両親がドライブ中に流していたソウルミュージックのヒット集である。some&daveのSoul ManやThe PlattersのOnly Youのようなメジャーどころ詰め合わせといった具合だったのだが、保育園児だった自分が特にお気に入りだったのがRay CharlesのUnchain My Heartだった(と両親から聞いた)。

https://youtu.be/9E0FlhJnhl0

 英才教育というほかない。おそらく語感がいいとかいうくらいのものだろうが、この時からすでに黒人音楽への関心はスタートしていたのであった。

②小学生のころ   
 小学3年くらいのころに学校の図書室でジョンレノンの伝記を読んだことをきっかけに、なぜか両親にジョンレノンとビートルズについて尋ねてみたことがある。結論から言うと両親ともにちゃんとビートルズを通ってきたひとなので、実家にはそれなりにビートルズとジョンレノンのCDが置いてあったのである。ドライブ中によく流してくれたアルバムはA Hard Day's Hightだった。小学生ながらに1曲めのカッコよさにシビれた。 

https://youtu.be/Yjyj8qnqkYI


 もうひとつ、小学生の頃になんとなく好きになったのがブルーハーツである。これはきっかけが全く思い出せないが、なぜか気に入った、という程度のものである。

③中学生のころ 
 中学生くらいになるとそろそろ音楽の趣味というのが分かってくるころだ。最大の衝撃は何と言っても忌野清志郎との邂逅である。よく覚えている。清志郎が死んだときに、父が特番を録画していた。その特番を何となく再生した時に清志郎の声を初めて聞いたときは「なにこれ!?」思ったものである。普通に声を出したらそうはならないだろと思ったのだ。しかし、よほど気になったのだろう、当時の自分は何回もこの特番をみた。なんだかよくわからない絞り出したようなしわがれたような、しかし力強い声にひかれていった。

https://youtu.be/j-cNNCiMXgk

 そういうわけで、日本語ロックの世界にずぶずぶと足を踏み入れていったわけで、とりあえず自分はブルーハーツが大好きなのだと改めて認識した。

 全体にうまいとは言えないが甲本の全力さはさすがに心惹かれた。そして、パワータイプ(というと雑なくくり方だが)のボーカルが好きだと気づいた自分としては、リアルタイムで活動いてるバンドの中ではサンボマスターが特に好きだった。

 両親のCDコレクションを勝手に漁る中で最も気に入ったのはエレファントカシマシであった。アルバム「明日に向かって走れ」である。おそらくエレカシの中でいちばん知られているであろう「今宵の月のように」を収録したアルバムだ。初めて聞いた時からカッコイイとはこういうことなんだなあと本気で思ったものだ。

https://youtu.be/jKly6BJtnRw

 サカナクションとの出会いもよく覚えている。夜、ベッドに入ってからSchool of Lockというラジオ番組を聞いていたときに「バッハの旋律を夜に聞いたせいです」が流れてきた。その多重録音によるコーラスワークに度肝を抜かれたのだ。エフェクトをかけた塊的ハーモニーは中毒性が極めて高く、以降サカナクションのサウンドづくりにはまるとになる。

https://youtu.be/tZbXHt3xPr8

 中学の時のもうひとつ、別方向への邂逅としては平沢進の衝撃があった。完全に宇宙人との遭遇に分類されるような衝撃体験であった。ナンセンスな歌詞、のびやかな高音、東洋と電子と未来を縦横無尽に行き来する音作りはほとんど理解不能といってよいが、いかんせんドラッグとしての作用が強すぎたため、以降、馬の骨としての道を歩んでいくことになった。

https://youtu.be/s3ZIHrssmiA

④高校のころ
 基本的に清志郎をよく聞いていった時期だが、同時に日本のロックにかんしてさらに拡張していった時期だった気がする。ただし、それほど聞いたわけではない。シンプルなロックへの志向をさらに決定づけたのはThee Michele Gun ElephantとBlankey Jet Cityだ。日本でギターとベースとドラムのみで作る音楽でこんなハイレベルなものを達成できたことに驚いたものだ。

https://youtu.be/PImjio4EPgw

 それと、どういうきっかけかよく覚えてないがThe Pillowsをよく聞くようになっていた。わりかしシンプルなギターサウンドによるキャッチーなロックだったが、山中さわおの実直な声がじつによい。

 洋楽についてもあまりよく覚えていないが、Janis Jopplinにははまっていった。暑苦しいことこの上ないパワフルさがたまらない。バックバンドのスカスカさをカバーしてあり余る馬力の持ち主だ。

https://youtu.be/YYWdiG1Bf0c

⑤大学以降
 まず、様々のロックへの影響、そして、清志郎のルーツを探るためにソウルミュージックをより一層聞くようになった。特に好きなのが60年代あたりのやつ。Sam Cooke,Otis Redding,Aretha Franklin,Wilson Pickettなどなど。Spremsみたいなポップなモータウン流もいいんだけど、やはり暑苦しいスタックスが自分の好みだった。

https://youtu.be/IQ9n2_5mbig


 あんまり広がってはいないけど、Glim Spankeyはいいなと思った。令和の時代にクラシカルなレスポールを聞けるのは貴重なもんだと思うし、Janis Joppilin的なアツいボーカルが最高にアツい。

https://youtu.be/23ySlAM_9nQ

 それと、ペテン師志磨遼平の世界には最近は傾倒しつつある。

 大学に上がって以降はいわゆるバーチャルが流行し始めたころで、歌メインで活動をするものも多数現れてきたころだ。多くは自分の興味をひかなかったのだが、花譜だけは違った。幼さと凛々しさと儚さを併せ持つ声は唯一無二というほかなく、当時14才の少女のものとは信じがたかった。

https://youtu.be/hcm1LGOxJbc

 こんな感じで今に至る。

 かなり大雑把に自分の趣味に影響を及ぼした音楽を振り返ってきた。自分の場合は間違いなく
①幼少のころからブラックミュージックを聞いていた
②中学で清志郎に出会った
この2点がかなり効いている。それゆえにのびやかなミックスボイスよりも気合の実声の方が好きだし、他の誰も持ちえない個性を持ついわばアクの強い声が好きである。中々に偏った趣味だと我ながらに思う。でも特に気にはしていない。あまりはやりの音楽には惹かれないのだが、おそらく今後も本当にはまれる音楽でなければ聞いていかない気がする。しかし、今のところそういう偏食で特に困った覚えはないので今後も方向性を変えるつもりはない。


 

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